2022年04月02日

CD51 オペラ合唱曲集 / ジュゼッペ・シノーポリ指揮 ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団

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モーツァルトとベートーヴェン、ワーグナーが1曲ずつ、ウェーバーが2曲、ヴェルディが6曲、オペラの合唱曲が収録されている。初めのモーツァルトとベートーヴェンには、頭を垂れたくなるような宗教性を感じても、時代が下るにしたがってお芝居っぽくなってくるのがちょっとなあと思う。それでもクライマックスが集められているので、スケールが大きく聴きごたえがある。(1983年)
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2022年04月01日

CD50 パガニーニ ヴァイオリンとギターのための作品集 / ギル・シャハム & イェラン・セルシェル

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ヴァイオリンの超絶技巧を誇ったニコロ・パガニーニ(1782〜1840)は、ヴィオラやギターの演奏もしていた。自分のヴァイオリンは見せ場を作るけど、他の楽器は簡単に演奏できるようにしてリハーサルなしで演奏会を開いていたとか。昔のアメリカのミュージック・シーンで、一番の金持ちは超ベテランのチャック・ベリーと言われていた。3コード・オーケイだからミュージシャンは現地採用で、マネージメントも全て自分でやっていたらしい。もしかしたら、パガニーニの伝記でも読んでいたのかもしれない。

ベートーヴェンが生きていたら張り倒しそうな志の低さというか、銭ゲバぶりだけど、残された音楽の質が楽しめるかどうかは、また別の話だ。旅芸人が興に乗って、あるいは悲しみに寄り添って、奏でたような素朴な歌が、ここにはある。ギル・シャハムのヴァイオリンは、流れるようによく歌う。ギターはほとんど伴奏に徹しているが(……やっぱり)、憂いを含んでいるような音色がぐっと来る。(1983年)
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2022年03月29日

CD49 チャイコフスキー 三大バレエ組曲 / ムスティラフ・ロストロポーヴィチ指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

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チャイコフスキーの三大バレエ、「白鳥の湖」、「眠れる森の美女」、「くるみ割り人形」から抜粋された組曲が収録されている。それぞれが20分強にまとめられていて、時間的なバランスも良い。カバーには「くるみ割り人形」が表記されていないが、LP時代に「白鳥」と「美女」でリリースされて、CD化する際に追加されたのだろう。

チェロ奏者として高名だったロストロポーヴィチは1970年代になって指揮活動を始めており、ここではベルリンフィルを振っている。ロシアのオーケストラのようなずっしりと強い演奏で、「ゲイジュツは爆発だあ!」と叫んでいた岡本太郎を連想してしまった。ベルリンの人たちも、楽しんでいたのではないだろうか。鮮明でダイナミックレンジも広く、聴きごたえのある録音だ。(1979年)
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2022年03月26日

CD48 シューマン 森の情景 幻想小曲集 他 / スヴャトスラフ・リヒテル

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表題曲の他には「4つのマーチ」の第2番、これが冒頭に収録されている。「幻想小曲集」は抜粋で21分の演奏。ソ連時代の演奏家の録音を、モノラルとは言えまずまずの音で聴けるだけでも価値があると言えるだろう。しかもリヒテルが得意としていたシューマンで、うっとりするような、あるいは激しい音色で物語を紡いでいくような演奏だ。(1957年録音)
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2022年03月24日

CD47 C. P. E. バッハ 4つのシンフォニア / カール・リヒター指揮 ミュンヘン・バッハ・管弦楽団

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大バッハの次男、カール・フィリップ・エマにヌエルのシンフォニア二長調、変ホ長調、ヘ長調、ト長調を収録。これらは「第1番」から「第4番」までとされており、キーが上がって行く。「シンフォニア」は「交響曲」とはちょっと違って色々な意味があるらしいが、これらの曲は3つの楽章からなるチェンバロ入りの合奏曲という趣きだ。録音も演奏も鮮明だ。晴れがましく颯爽としていて、屈託がない曲が続くので、一枚を通して聴くのはちょっと飽きるかもしれない。(1969年録音)
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