2021年10月27日

CD55 リスト ピアノ協奏曲第1番、第2番、死の舞踏 / クリスティアン・ツィマーマン 小澤征爾指揮 ボストン交響楽団

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リストのピアノ協奏曲は、あまり人気がないようだ。第1番は「トライアングル協奏曲」と茶化されてしまい、第2番はいまひとつピアノの見せ場に欠けている。「超絶技巧」のリストなのに!……と、独奏曲のイメージを引きずって聴く人が多いのかもしれない。しかしオーケストレーションは実に巧みで、聴かせどころがたっぷり詰まっている。息がぴったり合っていて、演奏者たちも綿密に作り上げていったのだろうと思われる。

これでグラモフォンの「赤」はお仕舞い。厳めしいドイツ音楽の歴史的名演ばかりかと思えば、古楽からフランスもの、アメリカの「ウェスト・サイド・ストーリー」、ライト・クラシック、新しい試みまで幅広くカバーしている。ぼくのように、これから本腰を入れてクラシックを聴いてみようという人間にも楽しめる。総じて録音は良好で、時代の限界で古めかしいのはあっても、ノイズだらけとかバランス崩れで「これはちょっとなあ」と思うようなのはない。
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2021年10月25日

CD54 シューマン 詩人の恋 / フリッツ・ヴンダーリヒ 

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フリッツ・ブンダーリヒ(1930〜1966)は友人の別荘で転落して、不慮の死を遂げたテノール歌手。オペラでも活躍したが、これはドイツ・リート集でシューマンの「詩人の恋」、ベートーヴェンの4つの歌曲、シューベルトの9つの歌曲が収録されている。ピアノの伴奏はフーベルト・ギーセン。明るく澄んだ声で、過剰な情緒表現もなく、気持ち良く聴いていられる。シューマンは交響曲よりも、歌曲の方が良い味を出しているように思った。ちょっと意外だったのはベートーヴェンで、鼻唄の延長のような素直な曲を書いている。(1966年録音)
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2021年10月24日

CD53 J. S. バッハ オルガン曲集 / ヘルムート・ヴァルヒャ

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ヘルムート・ヴァルヒャは予防接種の後遺症で弱視になり、16歳で完全に失明した。デビューコンサートでは同情されるのを嫌い、新聞には盲目であることを伏せることを依頼したという。「トッカータとフーガ」、「トリオソナタ第1番」、「喜び迎えん、慈しみ深きイエスよ」、「聖アンのフーガ」、「シュープラー・コラール集」を収録。聴き比べたわけではないけど、おそらくは厳密で模範的な演奏で、バッハが数学的に構築した世界に浸ることができる。ただ録音は無音部にテープノイズを感じるので、CDだと録音の古さが目立ってしまうような気がする。(1959年録音)
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2021年10月21日

CD52 空と海 / ローランド・ヴィリャソン  ダニエル・カッレガーリ指揮 ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団・合唱団

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牛乳で言えば「特濃」クラスのキャラクターか。響き渡るけど、引き締まった声は魅力的だ。12人の作曲家による14のアリアを歌っているが、名前が分かるのはヴェルディとドニゼッティだけで、他は知らない作曲家だ。あまり知られていない曲ばかりなのだろうが、気合の入った歌唱でアルバムを通して聴きたくなる。素晴らしいデザインなのに、右上の視線の先に黄色いラベルを張りつけたのはドイツだ? せめて左下でしょう。(2007年録音)
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2021年10月17日

CD51 ヴァガボンド / ブリン・ターフェル

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豊かな声量で安定した歌唱を聴かせるブリン・ターフェルはイギリスのバリトン歌手で、これはヴォーン・ウィリアムス、フィンジ、バターワースなどによる、イギリスの歌曲集。伴奏はマルコム・マルティノーによるピアノで、放浪の寂寥感が漂う。もちろん歌詞を全部聴き取れるわけではないけど、イタリア語やドイツ語の歌よりは、何を歌っているのか察することができる。人と別れ、故郷を離れて生きる、旅の空に想いをはせて聴くのも良い。(1995年録音)
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