
ベトナムのインスタント・コーヒーをいただいた。「3 in 1」はコーヒー、砂糖、ミルクの三種混合ということ。「G7」とヘリコプターは、いわゆる先進国っぽいイメージなんだろうか。早速いただいてみたら……かなり強烈なお味だった。焙煎が深めということもあるのだろうけど、ガツンとした苦みが舌に来て、酸味や甘味は全く感じられない。ブラックで飲みたい人は少ないだろうから、最初から三種混合にしちゃうのは合理的だと思う。
ベトナムはブラジルに次ぐコーヒー生産国になっている。でも栽培されているのはほとんどがロブスタ(カネフォラ種)で、アラビカ種はわずからしい。ロブスタは缶コーヒーやインスタントコーヒーなどに加工されるか、エスプレッソやアイスコーヒーに混ぜて使われることが多いらしい。コーヒー産業には欠かせない品種だけど、香りや味わいはアラビカ種に劣っている。でも生産性は高くて、標高の低い産地でも栽培できるし、耐病性もある。温暖化が進んでも生き残っていくのはロブスタで、アラビカは栽培が激減していくと考えれば、これは未来のコーヒーだ。