2022年08月19日

ネイティブ・サン      LP

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ネイティブ・サンは本田竹広(key)と峰康介(ts, ss)を中心にしたフュージョン・グループで、このデビューアルバムには、大出元信(g)、川端民生(b)、村上寛(ds)が参加している。アメリカの「スタッフ」がブレイクして間もなく、日本でもフュージョンのグループが雨後のタケノコのように出おてきた。何といっても、お金になったのだだろう。ネイティブ・サンもお金を稼いで、しこたま酒を吞んだらしい。

ぼくは、リアルタイムでは聴いていない。当時はテレビのコマーシャルに使われていて、「ふーん、こんなことやってるんだ」という程度だった。もっとシリアスな音楽にひかれていたし、正直言って退屈に感じていた。でも本田さん、峰さん、村上さんの三人と、ベースは吉野弘志さんが多かったと思うけど、下北沢の「T5」とかでジャズを演奏していたときは、本当に最高だった。20代であのライヴを体験できたことは、自分の中では宝物になっている。

お盆に帰省したときに寄った中古屋さんで見かけて、何となくなつかしさを感じて買ってしまった。未聴盤かと思うほどの状態で、500円だった。いまや、だれも欲しがらないんだろうか。聴いてみると、なかなか良い。少なくとも本場アメリカのフュージョン、この人のとか、あの人のとか、あれやこれやと比べてもノリが良くて上質だと思う。とくに大出さんのギターは異能ともいうべきカッティングで、ビートの先を読んでグルーブをリードする。ソロは取らないけど、文字通りの「リード・ギター」なのだ。(Native Son  1978 JVC)
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2022年06月03日

ヘヴィー・ウェザー / ウェザー・リポート     LP

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ウェザー・リポートは、ジョー・ザヴィヌル(key)とウェイン・ショーター(ts)の二人を中心に活動を続けたフュージョン・グループで、これは彼らの最大ヒット作にして最高傑作だと思う。ジャコ・パストリアス(b)を正式メンバーに迎えて、多彩な音世界を繰り広げている。1曲目の「バードランド」は、ホームセンターのBGMに使われていたくらいポップなナンバー。続く「お前のしるし」は、ため息が出るほどきれいなバラードだ。以下、見せ場に富んだ世界が展開される。

ジャコ・パストリアスは、フェンダーのジャズベースのフレットを取り去ってフレットレス・ベースとして弾きこなしていた。モリモリとしたノリの良いベースランニング、そしてピッキング・ハーモニクスなどのトリッキーなプレイと、革新的だ。当時プロのベーシストを目指していた人が、「スタンリー・クラークが出て来たらびっくりして、何とか彼に近いプレイができるようになった。次にジャコが出て来たら、到底近づけないとガックリ来た」と話していた。そのジャコも晩年はクスリでボロボロになって、ライブハウスのガードマンに撲殺されてしまった。何だかなあ……と、若い頃に夢中になった音楽は色々なことを思い出してしまう。(Heavy Weather / Weather Report   CBS 1977)
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2022年05月12日

シグネイチャー・エディション / グエン・レ     2CD

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グエン・レ(1959〜)はベトナム系のフランス人。ジミ・ヘンドリックスがヒーローだったそうだけど、シンセサイザーなども操ってアジア風味のエスニックな音楽を作っている。ACTレーベルからCDを何枚もリリースしているが、これはそのベスト盤。数枚のアルバムからセレクトされているので、どんなギタリストか知るには好適だ。アコースティックもエレクトリックも器用にこなす人で、とくに巧みなアーミングを活かした伸びやかなトーンは素晴らしい。それもただ弾きまくるのではなくて、プロデュースに長けているという印象だ。型にはまった「フュージョン」ではなくて、違う景色を見せてくれる。(Nguyen Le Signature Edition  ACT)
タグ:ACT
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2022年02月03日

ファントム・ナヴィゲイター / ウェイン・ショーター    CD

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ウェザー・リポートが解散してからの、ウェイン・ショーターのアルバム。ショーターはハード・バップのテナー・サックスもどこに行くのか分からないようなアドリブが持ち味で、聴き手の想像力をふくらませるのが上手い人だと思う。セルフ・プロデュースで幻想的な世界が全開になっているはず……だったのだが、流行ものの呪縛から逃れることができなかったのか、耳障りかつ退屈な打ち込み音が全てをぶち壊しにしている。いまとなっては、陳腐ですらある。良い曲がそろっているのだから、打ち込みさえなければスカスカでも十分に聴きごたえがある作品になったはずなのに、残念な一枚だ。(Phantom Navigator / Wayne Shorter   1986 CBS)
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2021年12月01日

収束 / ソフト・マシーン    CD

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イギリスのプログレッシブ・ロック・グループのソフト・マシーンは、キーボードが主体のバンドで、ギタリストが不在だった。初めて迎えたギタリストがかのアラン・ホールズワースで、ウネウネと縦横無尽に弾きまくっている。ホールズワースの最高傑作と言われることもあるほどで、ほとんどソロをとる余地がなかったマイク・ラトリッジ(key)はこのアルバムを最後に脱退、ホールズワースもこの一枚で脱退してしまう。ヴォーカルも入っておらず、ロックと言うよりはフュージョンになり切っている。(Bundles / Soft Machine   1975 Harvest)
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