2023年01月16日

グレツキ 弦楽四重奏曲第1番「すでに日は暮れて」 他 / クロノス・クァルテット    CD

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ヘンリク・グレツキ(1933〜2010)は、「悲歌のシンフォニー」で知られるポーランドの作曲家。弦楽四重奏曲第1番「すでに日は暮れて」は単一楽章からなっている。そして第2番の「幻想曲風に」は四つの楽章から成っている。現代音楽の小難しさ(十二音技法)はあるけど、それよりも哀しみと祈りに満ちた楽想と、クロノス・クァルテットの生き生きした演奏、録音の良さも相まって、聴きごたえのある作品だと思う。(Gorecki  String Quartet No.1 and No.2 / Kronos Quartet   1993 Nonesuch)
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2022年11月18日

吉松隆 交響曲第2番「テラにて」 他 / 藤岡幸夫 BBCフィルハーモニック   CD

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指揮の藤岡が英国のレコード会社シャンドスから「何でも好きな曲を録音させてあげる」と言われ、「悲愴」や「春の祭典」の提案を蹴って、「吉松隆を録音したい」と申し出た。藤岡が吉松の音楽に入れこんでいなかったら、吉松作品が今日のように聴かれることはなかったのだろう。交響曲第2番はレクイエムになるはずの曲であり、カップリングされているのはギター協奏曲「天馬効果」と、初期の傑作「朱鷺に寄せる哀歌」だ。吉松の音楽性の本質は「生きる哀しみ」ではないかと思っているが、はかなさに裏打ちされたきらめきに満ちている。ギター協奏曲では、オーストラリア出身のクレイグ・オグデンが端正なソロを弾いている。(Takashi Yoshimatsu  Symphony No. 2  Guitar Concerto  Threnody to Toki / Sachio Fujioka Craig Ogden BBC Philharmonic  1996 Chandos)
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2022年10月24日

かえるのうた 神田佳子 打楽器アンサンブル作品集    CD

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神田佳子は1995年に東京芸術大学の打楽器科を卒業し、打楽器の演奏と指導、作曲にと活躍している人だ。「題名のない音楽会」に出演したりする。この作品は自作曲を打楽器アンサンブルで演奏したもので、多彩な表現が楽しい。タイコタタキは「叩いていれば幸せ」という人が多いので? コムズカシイことを考えずに楽しめるのが打楽器アンサンブルの良いところだと思う。音が響く空間をしっかりと捉えた録音であり、オーディオ的にもチェックポイントが満載なので、試聴用のCDとしてもお勧め。(Frog Song / Yoshiko Kanda   Bon-Kan Media Works 2014)
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2022年10月14日

鏡の向こう側 / 高田みどり      CD

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打楽器奏者の高田みどり(1951〜)が2日間をかけて、多重録音で作り上げた作品。収録された4曲とも、自らの作曲によっている。LPで発売されてから再発もCD化もされず、希少盤と化していたらしい。アフリカ風味が効いているが、ミニマル・ミュージック、あるいはアンビエント・ミュージックの枠に入るのだろう。摩訶不思議な世界にトリップできる。(Through The Looking Glass / Midori Takada    1983)
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2022年09月07日

紫のけむり / クロノス・クァルテット     CD

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クロノス・クァルテットは古典的な弦楽四重奏団の構成でいながら、斬新なアレンジと演奏力の高さで、スティーヴ・ライヒに言わせると「ロック・グループ」なのだそうだ。「紫のけむり」はそれこそロックの名曲、ジミ・ヘンドリックスの「Purple Haze」で、最終トラックに収められている。このアルバムを購入した人の大半は、かれらがあの曲をどう料理したのかを聴きたいのだけれど、そこに至るまでがフィリップ・グラスを始めとする現代曲が続くので、嫌気がさしてしまうかもしれない。何しろ珍無類というか、変わっている。

フィリップ・グラスはまだ有名人の方で、スカルソープ、サリネン、ナンカローとまるで知らない人たちの作品が演奏されている。ナンカローに至っては、もっぱら自動ピアノのためにロール紙に穴を開けて作曲していた人らしい。それでも何度も聴いているうちに、耳になじんでくる。面白味を感じるのは、それからだ。(Glass, Hendrix, Sculthorpe, Sallnen, Nancarrow / Kronos Quartet   Nonesuch 1985)
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