2022年08月05日

ガーランド・オブ・レッド / レッド・ガーランド    CD

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レッド・ガーランド(p, 1923〜1984)はピアニストとしてデビューする前は、プロのボクサーとして35戦もしていたらしい。マイルス・デイヴィスから声がかかったのは、「アーマッド・ジャマルのように」弾けたこともあっただろうけど、マイルスがボクサーに憧れていたこともあったのだろう。40代でテキサス州に戻り、ローカルなピアニストとして活動していた。ぼくは「グルーヴィー」のLPを一枚しか持っていなかったので、Avid Jazzの2枚組シリーズを買ってみた。

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これがレッド・ガーランドの、初リーダー作。なんだスイング・ジャーナルで「大名盤」に扱われていた「グルーヴィー」よりも、ずっと良いじゃないかと思った。「カクテル・ピアノ」と評されることもあるガーランドだけど、ここではホテルのラウンジよりも安酒場に似合うピアノを弾いている。つきあっているのはおなじみのポール・チェンバース(b)とアート・テイラー(ds)だけど、テイラーのブラシはスピード感があって本当に巧い。「だれにでも合わせられる」から売れっ子だったのではなくて、やはり名手だったのだ。(A Garland Of Red / Red Garland  1956 Avid Jazz)
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2022年08月03日

ウェイ・アウト・ウェスト / ソニー・ロリンズ    LP

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ソニー・ロリンズ(ts)は、マックス・ローチのバンドで西海岸を回っていた。たまたまレイ・ブラウン(b)がオスカー・ピーターソンのトリオでサンフランシスコに居て、シェリー・マン(ds)も市内にいたことから、この三人での吹き込みが実現したそうだ。みんな忙しい身だったので、午前3時(!)から5時間ほどでやっつけちゃったらしい。ロリンズは他にもピアノレスのトリオで吹き込んでいるけど、リズム隊はこの二人に勝るものはないと思う。

西部劇のヒーローを気取ったロリンズのカバー写真もいかしてるし、「おいらは老カウボーイ」と「ワゴン・ホイールズ」を取り上げてのも良い。ロイ・デュナンによるくっきりと鮮明な録音も良いし、アルバムを通して聴きごたえがある。(Way Out West / Sonny Rollins  1957 Contemporary)
タグ:contemporary
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2022年07月25日

フリヴァラス・サル / サル・サルヴァドール    CD

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「サル・サルヴァドールの神髄」という邦題で、売られていた時代もあったようだ。サル・サルヴァドール(g, 1925〜1999)は二つの大学でギターを教えながら、音楽活動をしていたようだ。教則本も何冊か書いていて、ミュージシャンというよりは教育者だったのだろう。ここでつき合っているのはエディ・コスタ(p, vib)、ジョージ・ルーマニス(b)、ジミー・キャンベル(ds)で、コスタはタル・ファーロー(g)とも組んで素晴らしい録音を残している。

サルヴァドールはチャーリー・クリスチャン直系とも言うべき人だけど、繊細なシングルトーンで流れるようなソロを取る。バーニー・ケッセルのように、ブロックコードでノリノリに攻めたりはしない。もっともあれは、だれにでもできる芸当ではないんだろうけど。それにしてもコスタのヴァイブは余技で自己流ということだけど、あまりにも巧くて参ってしまう。イージー・リスニング的に気楽に楽しめるけど、みんな良い仕事をしていて奥が深い。(Frivolous Sal / Sal Salvador    1956 Bethlehem)
タグ:BETHLEHEM
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2022年07月24日

ワーデル・グレイ・メモリアル・アルアム vol. 2    CD

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ワーデル・グレイ(ts)の他には、デクスター・ゴードン(ts)、ソニー・クリス(as)、アート・ファーマー(tp)、クラーク・テリー(tp)、ハンプトン・ホーズ(p)、ジミー・バン(p)、ビリー・ハドノット(b)、ハーパー・コスビー(b)、ロバート・コリアー(perc)、チャック・トンプソン(ds)、ラリー・マラブル(ds)のパーソネルで、録音は1952年と1950年。西海岸のミュージシャンがジャムってわけだけど、ライブ録音で分かるのはソニー・クリスの人気がすごかったということ。ハンプトン・ホーズのプレイが聴けるのも嬉しい。

ワーデル・グレイは、ソニー・ロリンズを高音域にずらして端正にしたようなスタイルで吹いている。というか、ロリンズが影響を受けていたのだろう。ヤクの打ちすぎであの世行きにならなかったら、その後のジャズシーンはまた違ったものになっていただろう。(Wardell Gray Memorial Album vol. 2  Avid Jazz)
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ブリュー・ムーア・カルテット・アンド・クインテット      LP

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怒髪天を衝くとはこのことか、まあすさまじいカバーアートだ。ブリュー・ムーア(ts, 1924〜1973)はレスター・ヤング直系のサキソフォン奏者で、柔らかい音色でフレーズが流れるように出てくるが、録音に恵まれていない。晩年は渡欧して、コペンハーゲンで亡くなっている。ハードバップ全盛の時代になってもスタイルを変えなかったので、不遇だったのだろう。ジョン・マラブート(p)、マックス・ハースタイン(b)、ガス・グスタフソン(ds)のカルテットに、曲によってはディック・ミルス(tp)が加わっている。軽やかでリラックスしたジャズを演奏しているのに、なぜゆえこんな絵にしなくてはならなかったのか? なぞだ。
(The Brew Moor Quartet and Quintet   fantasy 1956)
タグ:FANTASY
posted by あおのり at 15:24| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ 1950年〜