2023年01月23日

スピーカーの聴き比べ

オーディオ・ベースマンにお邪魔して、クリプトンKX-3SXを聴かせていただいた。ウーファーはひと回り大きくなり、アルニコマグネットでバイワイヤリングで、価格は2倍。でもうちのKX-0.5Pとさほど変わらないような、それでも高いだけはあるような、微妙な感じだった。それはそれとして……

KX-3SXの後にパラダイムのペルソナBを聴いてみたら、それほど良いと感じなかったのが不思議だった。お値段がクリプトンの3〜4倍もするのだから、もうちょっと頑張れよと言いたくなる。これは、どうしたことか。そう言えば以前にペルソナを聴いて感激したときは、フランコ・セルブリン アッコルドの後に聴いたのだった。アッコルドを聴いて感じ入ったのは、B&W805D3の後に聴いたときだった。こういう文脈が、試聴の感想に影響するということらしい。

どんな高価なスピーカーでも、弱点はある。それは聴き手との相性の問題と言っても良いのだけれど。B&W805D3は低域の量感と高域の指向性は良いとしても、中域がパッとしない。アッコルドは中域が濃密で魅惑的だけど、歌ものに特化されている感じ。そしてペルソナは両者の弱点がなくて、キラキラ感が嫌味にならない程度に華がある。「コレだ!」となっていたのだった。おいそれとは買えないけど、ね。

クリプトンKX-3SXは、「やっぱりクリプトンは、素直で良いなあ」と聴いていたのだった。その後にぶつけられたら、弱点をあぶり出されるようなものかもしれない。ペルソナはキラキラときれいだけど、ベースの音にソリッド感がなくて立ち上がりが鈍い。これはバスレフの弱点であって、密閉型は量感で劣っても質感で勝るということだろう。でもクリプトンを聴いて「なんか、地味だなあ」と感じる人は、ペルソナで「コレだ!」とうなるだろう。そこは聴く人の感性だから自由なんだし、正解がないからこそ楽しいのだろう。比較試聴するときは、聴く順番を入れ替えて聴くのも一計だと思う。
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2023年01月12日

アキュフェーズ E-480 1年が過ぎて

アキュフェーズのプリメインアンプ、E-480を導入してから一年が過ぎた。アンプは実際に何か月か使ってみないと、善し悪しがよく分からないものだと思う。一年くらい経つと「そのうち買い替えよう」と思うようになるのか、それとも「ずっとこのアンプで行きたい」と思うようになるのか。セパレートアンプも含めて、これまで20台近く使ってきたけれど、お気に入りになったアンプはサンスイのAU-D907Xと、オルトフォンLMA-80、そしてこのE-480の3台のような気がする。

オンキヨーのセパレートアンプ、Integra P-307とM-307も発売当時はリファレンスと言われただけあって音は申し分なかった。とくにP-307はプリアンプの傑作で、よくメンテナンスされた中古品ならいまでも値打ちものだと思う。だけどセパレートアンプというのは、電源スイッチのオンオフが妙に億劫なのだ。こっちを入れてから、こっちと打順を守らなくはならいとか。リビングに置くには仰々し過ぎるし、奥方から白眼視されるに及んだこともあって、結局は手放してしまった。

話は横道に逸れるけど、いっときはスピーカーが3系統、アンプが2系統に増殖して、奥方から「ウチは電器屋ではありません!」と宣告されたことがあった。そしてスピーカーは「小さいのを三つとかじゃなくて、大きいのをひとつ」にしろ、と言うのである。「え? 冷蔵庫みたいなヤツを買っても良いの? すごく高いんだよ」と言ったら、「その方が掃除が楽で良い」とのこと。以後はシンプル化路線に向かって、いまはスピーカー2系統、CD2台、アナログプレーヤーが2台だ。ちっともシンプルじゃないけれど、アンプやセレクターが並んでいた頃に比べればスッキリ見えるようになった。

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セパレートアンプでなくても、これだけ鳴ってくれればぼくには十分だ。「大人しい」と形容されることもあるらしいけど、E-480は打楽器の強さも、サックスの太さも十分に表現してくれる。加えて弦楽器のしなやかなニュアンス、そしてノイズフロアの低さ。アコースティックな音に向いていると思うし、ずっとこのアンプの音を聴いていたいと思わせるだけの魅力がある。

そもそもアンプを一台にシンプル化するには、多機能が必要だった。セレクターを増設しなくても、スピーカー2組を切り替えられるし、プリアウト端子からサブウーファーを接続できる。トーンコントロールはあれば使うし、STEREO / MONO の切り替えを使えば、わざわざなんちゃってモノラルカートリッジを使うほどでもない。dBのデジタル表示は、音楽を一定の音量で聴いていくには何かと便利だ。

まだ使っていない機能もある。ヘッドフォン端子はスピーカー駆動と同じクォリティを実現しているらしいので、ヘッドフォンを使うにも良いのだろうけど、あいにくSTAXのイヤースピーカーを使っている。またカードスロットにはフォノイコライザーやDACを挿入できるけど、前者は合研ラボの製品、後者はアキュフェーズDP-430に積まれているので、こちらも未使用だ。後継機のE-4000がリリースされているけど、おそらくはずっと使い続けると思う。まだ、まだ、1年です。
posted by あおのり at 10:27| Comment(0) | TrackBack(0) | オーディオ

2023年01月08日

サエク SRS-9 スタビライザー

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アアナログ・ターンテーブル用のスタビライザーは、ありとあらゆる素材、構造の製品が出ているけど、どれもこれも気休め程度の効果しかないと思ってきた。でもこれは別物。SAECのSRS-9をオーディオベースマンから借りてきて使ってみたら、手放せなくなってしまった。付帯音が取れて音像がキリっと引き締まり、くっきりする。300グラム程度で、重すぎないのもシャフトに良いと思う。値段的には決して安くはないというか、こんなもので税込み定価が42,900円もするけど、後戻りできなくなってしまった。いまカートリッジはDENON DL-109Dをつけているけど、カーボンのターンテーブルシートと組み合わせて使うと、とてもMM型とは思えない切れ味と高域の伸びを感じる。
posted by あおのり at 23:38| Comment(0) | TrackBack(0) | オーディオ

2023年01月05日

カーボン製 ターンテーブルシート

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ターンテーブルのシートは、素材によって音が変わる。「確かに音は変わるけど、あれこれ変えているうちにどれが良いのか分からなくなる」と珈琲屋のご主人が言ってたけど、まさにその通りだ。彼は「オーディオマニアは、人間のクズですから」と笑いながら楽しんでいる、ぼくなど足元にも及ばない剛の者なのである。

ローコストで無難なのは、ブチルゴム。でもこの「ゴム」というのが、どうも面白くない。モサっとするような先入観があって、実際その通りかもしれない。サエクの金属シート(旧製品)を使っていたこともあったけど、響きが明るくなるのが気に入らなくてオークションで売り払ってしまった。そのほかに鹿皮、ガラス、フェルト、TEACの和紙に石粉を吹きつけた製品(これも良い)と、あれこれ使ってみてはいた。

いまTEAC TN-550に載っているのは、ドライカーボン製のターンテーブルシートだ。メーカー製ではなくて、オークションで個人出品されたもの。お小遣いかせぎに、ひとりでコツコツ作っているのだろうか。余計な付帯音がなく、音像がビシッと決まる印象だ。
posted by あおのり at 15:25| Comment(0) | TrackBack(0) | オーディオ

2022年12月14日

MM型カートリッジ  ソニー XL15

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いまや保険会社になった?ソニーからは考えられないようなことだけど、ソニーはアナログ時代はレコードプレイヤーやカートリッジなどの製品を大量に供給していた。トーンアームを電子制御するバイオトレーサーなど、技術的にもチャレンジをしていた。普及価格帯のMCカートリッジで名作ももあったし、単三電池ほどのMCトランスも良かった。

XL15の登場は1970年代の半ば、ソニーが初めて作ったカートリッジらしい。プレイヤー付属のカートリッジとして大量に出回っており、100万本以上出荷されたと言われている。丸針でアルミ製カンチレバー、推奨針圧は1.7グラム。オークションで中古を手に入れてから使っていなかったので、シェルに取りつけてみた。ネジはウィルコから取り寄せたチタン製で、江川三郎先生が提唱した「魂柱」の竹串をかましてある。

明るくて大らかで、元気の良い音。悪く言えば繊細さに欠ける。これでしっとりとヴァイオリンを聴くのは無理で、ジャズやロックをガンガン鳴らすのに向いている。「三波春夫でございます、みなさんご陽気に参りましょう……」なんて口上が似合いそうな、オレンジ娘だ。このカートリッジの弱点は円錐形ダンパーで、ヘタリ易いらしい。ぼくは針無しのジャンクに、サードパーティーの針をつけているのでその心配はない。わざわざダンパーの円錐形まで、コピーしないでしょ。だからこんなに骨太なのかもしれないけど、タマ数は多いし針もまだ手に入るので、シュアーやオーディオテクニカよりも元気の良いジャジャ馬が好きな人は試してみる価値があると思う。
posted by あおのり at 22:10| Comment(0) | TrackBack(0) | オーディオ