2022年04月29日

ミドル・マン / ボズ・スキャッグス    CD

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楽曲のほとんどは大物プロデューサーになったデヴィッド・フォスター(key)が提供し、TOTOの面々やレイ・パーカー Jr.(perc)など、腕利きが寄ってたかって作り上げたアルバム。ボズの中にいた粗削りなロック野郎はどこかに行ってしまい、ストリングス、ホーン、コーラスも入ったアレンジは、すっかりお手のものという感じで洗練されている。ボズはこのアルバムを出してからリタイアして、レストランの経営に乗り出したそうだけど、もうやるだけやって(やらされて?)飽きてしまったのだろうと思う。もちろんアルバムの出来は良くて、AORの名盤と言われているだけのことはある。(Middle Man / Boz Scaggs   1980)
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2022年04月17日

801ライヴ    LP

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「801」(エイト・オー・ワン)は、3回のライヴ・パフォーマンスを行うために結成されたバンド。フィル・マンザネラ(g)、ブライアン・イーノ(vo, key)、ロイド・ワトソン(vo, g)、フランシス・モンクマン(key)、ビル・マコーミック(b)、サイモン・フィリップス(ds)と、ロキシー・ミュージックのメンバーが中心だった。ロックのライヴ盤としては音が抜群に良いのは、PAのスピーカーから音を拾わずに、ミキシング・コンソールからラインで録音したからで、その手法の最初のアルバムらしい。

このレコードは発売された頃に、渋谷陽一さんがDJをしていたNHK FMの番組で知った。「マンザネラはブラジル系らしいですね、だからちょっとフレーズが面白いでしょ」みたいな解説だった。マンザネラは実はキューバ系で、速弾きを自慢するようなタイプではなくて、音楽知能に長けた人だと思う。後年にピンク・フロイドからプロデュースを任されて、未発表テープから作品を掘り起こす手腕を発揮した。

インストゥルメンタルの名曲「ダイアモンド・ヘッド」を始め、ビートルズやキンクスのカヴァー曲、イーノの楽曲など、バラエティに富んだ選曲。演奏も職人肌のテクニシャンたちが土台を支えて、マンザネラとイーノが彩りを加えており、躍動感に富んでいる。(801 Live  1976 Polydor)
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2022年04月12日

海洋地形学の物語 / イエス    2LP

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2枚組のLPで、片面に1曲ずつの計4曲。見開きのジャケットで、高校生の頃はロジャー・ディーンのイラストを眺めてはうっとりしていた。長いことは長いけど、美味しい局面が次々と出てきて退屈はしない。旋律がきれいで、スリルを味わったり興奮するような作品ではないのだと思う。ビル・ブルーフォード(ds)時代の作品をアラン・ホワイトが叩いた「イエス・ソングス」では、バタバタとダサいドラマーだと感じたのに、このアルバムではサマになってる。それでも「冗長」「駄作」とケナされたのは、空前絶後の名盤「危機」の次に出たということもあるのだろう。

メンバーだったリック・ウェイクマン(key)が酷評し続けた作品で、「自分でも弾いていたくせに……」と思ったりもするのだけれど、ジョン・アンダーソン(vo)とスティーヴ・ハウ(g)の二人による断片的なスケッチをつなぎ合わせる制作方法で、何をやっているのかさっぱり分からなかったらしい。加えてウェイクマンのソロ作品は「ヘンリー8世と6人の妻」とか「地底探検」とか「アーサー王と円卓の騎士」とか、叙事詩的な物語だ。それに対して、こっちは神さまの啓示を受けたような詩がだらだらと続くのが気に食わないのかもしれない。なお本来は「地形に富んだ海たちの物語」なのを「海洋地形学の物語」にこじつけたのは、誤訳と言うよりは名訳だと思う。(Tales From Topografic Oceans / Yes   Atlantic 1973)
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2022年04月11日

リレイヤー / イエス     CD

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前作の「海洋地形学の物語」で嫌気がさしたリック・ウェイクマン(key)が抜けて、フュージョンに軸足を置いていたパトリック・モラーツが加入。モラーツはこの一枚で抜けてしまったので、彼が参加した唯一のアルバムとなった。イエスのアルバムとしては、最もハードな作品と言われており、壮大なサウンド・イメージが展開される。インプロヴィゼーションと効果音が火花を散らしている。「これがイエスの最高傑作」という人もいるだろうし、「嫌いだ」という人もいるだろうし、二極分化しやすいアルバムと言える。(Relayer / Yes   Atlantic 1974)
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2022年04月05日

ヘル・フリーゼズ・オーヴァー / イーグルス    CD

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イーグルスの結成は1972年で、もとはリンダ・ロンシュタットのバックバンドだった。1980年に活動を休止、1994年になってあり得ない(Hell Freezes Over=地獄よりも凍りつく)再結成をして、ワールド・ツァーも3年間かけて行った。「あり得ない」のはかつてメンバー間の意地とカネのゴタゴタがもとで解散したからで、トシを取ってゴタゴタも懐かしくなったのだろう。

初めの4曲がスタジオ録音で、続く11曲がMTVに出演したときのライヴ録音という構成になっている。オーディオ界では6曲目の「ホテル・カリフォルニア」が試聴用の楽曲として有名で、イントロでのパーカッションの低域の伸びとキレを、みんな目をつむって聴き入ることになる。でもリアルタイムで聴いた人間にとっては、やっぱりジョー・ウォルシュのエレクトリック・ギターのソロが聴きたくなる。(Hell Freezes Over / Eagles 1994 Geffin)
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