2022年02月22日

ブラームス ピアノ協奏曲第1番 第2番 / アンドラーシュ・シフ エイジ・オブ・エンライトゥメント管弦楽団

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アンドラーシュ・シフ(p)が、アビー・ロード・スタジオで弾き振りをしたピアノ協奏曲。オーケストラもピアノも、ブラームスと同時代の楽器が使われている。シフが記したライナー・ノートによると、オーケストラもピアノも大型化して騒々しくなったブラームスのピアノ協奏曲を、本来の音量に戻そうとする意図があったようだ。たしかに<ブラームス=重厚な音楽>と捉えているオーケストラ演奏が多くあり、その愛好家がいる一方で、「ブラームスは室内楽の方が素晴らしい」という人もいる。この録音には広がりと奥行きがあり、透明感のある世界に包まれる。(Johannes Brahms  Piano Concertos / Andras Schiff Orchestra of the Enlightment  2021 ECM New Series)
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2021年12月02日

マーラー 交響曲第10番(クック版) / エリアフ・インバル指揮 フランクフルト放送交響楽団   CD

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最晩年のマーラーは5楽章からなる交響曲を構想し、第1楽章は書き上げたものの、第2楽章以降はピアノ・スケッチのみを残して亡くなってしまった。著作権を持っていた妻のアルマは、ショスタコーヴィチやシェーンベルグに補完を打診したが、果たせないでいた。イギリスの音楽学者クックがBBC放送で流すために勝手に補完し、アルマの許しと協力を得て完成させたのが、このクック版だ。ピアノスケッチを管弦楽で演奏する感じなので、余計な演出はないが、マーラーらしくはない。ただ最後の閉じ方が、いかにもマーラーらしい。(Performing Version of the draft for the 10th Symphony prepared by Deryck Cooke - 1st edition
- 2nd performing version / Eliahu Inbal Frankfurt Radio Symphony Orchestra  1992 Denon)

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これまで紹介してきたインバルのマーラーは、実はボックスものの全集で15枚組。録音が非常に良いので、まず全曲聴いてみたいという方にはお勧めできる。


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2021年11月26日

マーラー 大地の歌 / エリアフ・インバル指揮 フランクフルト放送交響楽団   CD 

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自らの死期を意識したマーラーは、6楽章からなる交響曲(歌入り)を「大地の歌」と名づけた。ベートーヴェンが第9番を書いてから亡くなっているので、「第9番」は不吉だったのだ。奇数楽章を歌うテノールはペーター・シュライアー、偶数楽章を歌うメゾ・ソプラノはヤルト・ファン・ネスで、第6楽章が長い。最後に消え入るように終わるのは、人が息をひきとるようだ。インバルの演奏は抑制が効いており、それだけに凄味を感じさせるものになっている。(Gustav Mahler Das Lied Von Der Erde / Eliahu Inbal Frankfurt Radio Symphony Orchestra  1988 Denon)
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2021年11月06日

マーラー 交響曲第9番、第10番(アダージョ) / エリアフ・インバル指揮 フランクフルト放送交響楽団          2CD

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マーラーはベートーヴェンが交響曲第9番を書いた後に亡くなったことを気に病んで、9番目の交響曲には「大地の歌」と名づけた。その後にこの第9番を書き、第10番の第1楽章と第2楽章以下の概要を遺してマーラーは亡くなった。第10番はクックによって補完された全曲版ではなく、マーラーの手になる第1楽章のみ演奏している。第9番を書いたとき、マーラーは5歳の娘をで失っていた。自身の病や死も意識して、消え去っていくことをそのまま表しているように聴こえる。インバルの演奏もやたらに盛り上げるよりは、抑制を効かせていて、この曲の美しさを引き立てているように思う。(Gustav Mahler Symphony No. 9 & No. 10(Adagio) / Eliahu Inbal Frankfurt Radio Symphony Orchestra  1986 Denon)

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2021年11月01日

マーラー 交響曲第8番 / エリアフ・インバル指揮 フランクフルト放送交響楽団   CD

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「千人の交響曲」という副題?は、プロモーターが勝手につけたもので、マーラー自身はそう言われるのを嫌っていたらしい。この8番に関しては「運航する惑星であり、太陽です」と手紙に認めるなど、誇大的になっていたようにも思われるが、「話題作りに大勢動員しているのではない」ということだったのか。インバルの演奏は抑制が効いていて、「いかにも千人」らしい仰々しさは感じられない。録音するのは至難なのだろうけど、声を捉えきれていないような印象も受けてしまう。(Gustav Mahler Symphony No. 8 / Eliahu Inbal Frankfurt Radio Symphony Orchestra  1986 Denon)
posted by あおのり at 20:34| Comment(0) | TrackBack(0) | クラシック オーケストラ