2022年09月12日

チャイコフスキー 交響曲第5番 / エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮 レニングラード・フィルハーモニー交響楽団    CD

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チャイコフスキーの交響曲の中では、第6番の「悲愴」と人気を分け合っているのだろうか。女々しさと雄々しさが同居していて、甘ったるいメロディが心地よくて、いかにもチャイコフスキーらしい交響曲だと思う。レニングラード響はムラヴィンスキーに徹底的に絞り上げられた、体脂肪率が極限まで少ないチームという感じだったけど、このCDで聴くと案外にたっぷり響いている感じも受ける。メロディアの録音というのも、罪が重い?(1960年)
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2022年09月01日

チャイコフスキー 交響曲第4番 / エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮 レニングラード・フィルハーモニー交響楽団      CD

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1960年の有名な録音。第一楽章は冒頭から金管が咆哮して、以後ずっと吹きっぱなし。第2楽章は一転して枯淡の味わい。第3楽章は軽妙なスケルツォ、第4楽章はダイナミックに盛り上がり、これらの聴かせどころを余すところなく伝えてくれる。録音も鮮烈で、ちょっと凄すぎる。(1960年)
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2022年07月03日

ブルックナー 交響曲第8番 リスボン・ライヴ / チェリビダッケ指揮 ミュンヘン・フィルハーモニー交響楽団   2CD

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セルジュ・チェリビダッケ(1912〜1996)はルーマニアに生まれて、ドイツで活躍した指揮者。マルチリンガルでこだわりが強く、妥協を許さない態度で、毒舌でも知られた。いわゆる発達障害があった人なのだろう。抜きんでた才能のおかげで障害者にならず、「困ったちゃん」で済んでいた。この人のおかげで周りが困ることはいくつもあったけど、そのうちの一つが「めったに録音を許さない」だった。自分はホールの響き方まで計算に入れて振っているのに、それを民家の一室で、ちゃちな円盤と装置で鳴らされてたまるか、みたいな感じだったのだろう。テレビの収録を許していたのは、「これは実況中継であって、作品ではない」という理屈だったのか。大量にレコードを流通させていたカラヤンへの対抗意識があったのかもしれない。

生きている間は自分でコントロールできても、死んじゃったらしょうがない。遺族が許可(そりゃ、するだろうね)して、もとが放送音源だった録音などから、CDが作られて販売されるようになった。この「リスボン・ライヴ」もその一環で、もとはマニア必聴の海賊盤だったのが、正規にリリースされた。録音も非常に良いのが特徴で、安心してチェリビダッケのブルックナーに浸ることができる。だいたい80分くらいで演奏される曲が、チェリビダッケらしく100分以上いかけられている。ブルックナーが築いた大伽藍を隅々まで、じっくりとながめるような体験だ。最後の拍手がすぐに切られちゃうのが、ちと興ざめではあるけど。(Chelibidache Em Lisboa  Anton Bruckner Symphony No. 8  1994)
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2022年02月22日

ブラームス ピアノ協奏曲第1番 第2番 / アンドラーシュ・シフ エイジ・オブ・エンライトゥメント管弦楽団

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アンドラーシュ・シフ(p)が、アビー・ロード・スタジオで弾き振りをしたピアノ協奏曲。オーケストラもピアノも、ブラームスと同時代の楽器が使われている。シフが記したライナー・ノートによると、オーケストラもピアノも大型化して騒々しくなったブラームスのピアノ協奏曲を、本来の音量に戻そうとする意図があったようだ。たしかに<ブラームス=重厚な音楽>と捉えているオーケストラ演奏が多くあり、その愛好家がいる一方で、「ブラームスは室内楽の方が素晴らしい」という人もいる。この録音には広がりと奥行きがあり、透明感のある世界に包まれる。(Johannes Brahms  Piano Concertos / Andras Schiff Orchestra of the Enlightment  2021 ECM New Series)
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2021年12月02日

マーラー 交響曲第10番(クック版) / エリアフ・インバル指揮 フランクフルト放送交響楽団   CD

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最晩年のマーラーは5楽章からなる交響曲を構想し、第1楽章は書き上げたものの、第2楽章以降はピアノ・スケッチのみを残して亡くなってしまった。著作権を持っていた妻のアルマは、ショスタコーヴィチやシェーンベルグに補完を打診したが、果たせないでいた。イギリスの音楽学者クックがBBC放送で流すために勝手に補完し、アルマの許しと協力を得て完成させたのが、このクック版だ。ピアノスケッチを管弦楽で演奏する感じなので、余計な演出はないが、マーラーらしくはない。ただ最後の閉じ方が、いかにもマーラーらしい。(Performing Version of the draft for the 10th Symphony prepared by Deryck Cooke - 1st edition
- 2nd performing version / Eliahu Inbal Frankfurt Radio Symphony Orchestra  1992 Denon)

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これまで紹介してきたインバルのマーラーは、実はボックスものの全集で15枚組。録音が非常に良いので、まず全曲聴いてみたいという方にはお勧めできる。


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