2022年02月01日

コンプリート・デッカ・レコーディングス     3CD

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カウント・ベイシー(p, 1904〜1984)は、1936年にニューヨークでオーケストラを結成して、1937年にデッカからSP盤をリリースした。この3枚のCDはアウト・テイクも含めて、当時のデッカに録音されていた音源をまとめたもので、GRPレコードがデジタル技術を用いて聴き易くしている。フューチャーリングメンバーとしてレスター・ヤング(ts)、ジミー・ラッシング(vo)、バック・クレイトン(tp)、ハリー・エディソン(tp)、ハーシャル・エヴァンス(ts)、ヘレン・ヒュームズ(vo)がクレジットされているが、彼らを盛り立てているのが、言わずと知れたオール・アメリカン・リズム・セクション。猛烈にスイングして、村上春樹さんの言葉を借りれば「無反省に」ブロウしている。

ぼくのように後からベイシー楽団の録音を聴き始めた人間には、ベイシーはあんまりピアノを弾かない人、というイメージかもしれない。シングル・トーンでポロ、ポロと弾いてオイシイところをみんな持って行く、そんな感じだ。でもせっせと弾いている曲に耳を傾けると、もう呆れるほど巧い。タッチそのものが美しいし、軽やかに、踊るように、ピアノを弾いている。(CONT BASIE The Complete Decca Recordings   1992 GRP Records)
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2021年09月02日

パリ・フェスティバル1949 / マイルス・デイヴィス&タッド・ダメロン クインテット   CD

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1949年、チャーリー・パーカー・クインテットの一員だったマイルス・デイヴィスは、タッド・ダメロン・クインテットのメンバーとして渡仏し、パリ国際ジャズフェスティバルで演奏した。ディジー・ガレスピーのように吹きたくて悩んでいたマイルスだが、アレンジャーのダメロンからヒントをもらったのかもしれない。またパリで大歓迎されてジュリエット・グレコともイイ仲になったりして、自信をつけたのかもしれない。マイルスはアメリカに帰ってから、チャーリー・パーカーから独立する。音はこもっていてよろしくないが、重要な作品。(The Miles Davis / Tadd Dameron Quintet in Paris Festival International de Jazz  1949 Columbia)
タグ:Columbia
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2021年04月15日

バド・パウエルの芸術    LP

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A面には1947年のカーリー・ラッセル(b)、マックス・ローチ(ds)との録音が、B面には1953年のジョージ・デヴュヴィエ(b)、アート・テイラー(ds)との録音が収録されている。SP盤からの「板起こし」だ。とくに1947年の録音は神がかっており、何度聴いてものけぞるような高速フレーズには驚く。反面1953年の録音は落ち着いていると言うかスリルに乏しく、オマケみたいな扱いをされて来た。好不調の波はパウエルの精神疾患による面が大きく、晩年のパリでの録音などはけっこうボロボロだ。それでも鑑賞に耐えるのは、指が動かなくなっても歌心は豊かなままに、口ずさんでいるようなアドリブを聴かせてくれるからだと思う。(The Bud Powell Trio   1947,1953 Royal Roost)
タグ:ROOST
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2021年02月10日

ザ・ファビュラス・ファッツ・ナヴァロ vol.1 & vol.2     2LP

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ファッツ・ナヴァロ(tp)は、1950年に26歳で亡くなった。ヘロインである。この2枚のLPには、1948年のハワード・マギー(tp)とのセクステット、タッド・ダメロン(p)のセプテット、1949年のバド・パウエルのクインテット、この3つのセッションをばらして収録されている。しかも別テイクと続けて入っている曲もあって、聴きづらいことこの上ない。CD一枚にセッションごとにまとめて、別テイクは最後に収録してくれないかな。

それでもこの2枚が貴重なのはナヴァロだけでなく、ハワード・マギー、アーニー・ヘンリー(as)、ワーデル・グレイ(ts)など、録音に恵まれずに消えて行ったミュージシャンの演奏を聴けることだろう。バド・パウエルも好調だ。それともうひとつ気になるのは、ハード・バップの誕生は1951年のマイルス・デイヴィスの「ディグ」と言われているが、タッド・ダメロンのグループはめまぐるしいビバップから抜け出していて、これはもうハード・バップと言えるのではないだろうか。マイルスは1949年の演奏旅行で、タッド・ダメロンとパリに渡っている。ジュリエット・グレコとつきあっただけじゃなくて、ハード・バップをダメロンから学んでいたのかも……と考えるのは、考え過ぎだろうか?(The Fabulous Fats Navarro vol1. & vol.2   Blue Note 1531&1532)
タグ:BLUE NOTE
posted by あおのり at 17:44| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ 1930年〜