2023年01月31日

スティル・ライヴ / キース・ジャレット     2LP

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キース・ジャレットが慢性疲労症候群で休養する前、ミュンヘンでのライヴ。何となく、復帰直後の「アフター・ザ・フォール」と雰囲気が似ている。病み始めと、病み上がりといういことだろうか。このトリオの最高潮は94年のブルーノート・ライヴだと思うのだけれど、まだこってりと濃密な空間にはなっていないような気がする。デジタル録音なのに、どういうわけかCDをお店で聴いたときにはあんまりパッとしなかった。内容が気に入っている人は、ぜひLPでも聴いてみて欲しい。(Still Live / Keith Jarrett   1986 ECM)
タグ:ECM
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2023年01月27日

アフター・ザ・フォール / キース・ジャレット    2CD

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慢性疲労症候群のために2年間の休養を余儀なくされたキース・ジャレット(p)が、1988年の11月にゲイリー・ピーコック(b)、ジャック・デジョネット(ds)との「スタンダーズ」で復活ライヴを果たした。会場はキースの自宅から車で1時間ほどのニュージャージー・パフォーミング・アーツ・センターで、DATを持ち込んで録音されたらしい。これがモノラルとしか思えない録音なのだけれど、演奏は悪くない。キースは病み上がりということもあって激しさは感じられないけど、三人の息がしっかりと合っている。また一緒に演奏できる喜びに満ちていると言っても、良いのだろう。「サンタが街にやってくる」にはちと驚いたけど、聴きなれたビバップ中心の選曲も嬉しい。(After The Fall / Keith Jarrett Gary Peacock Jack DeJohnette   1988 ECM)
タグ:ECM
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2022年10月29日

パーカーズ・ムード / 渡辺貞夫   CD

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「ナベサダ」とか「貞夫さん」とか気安く呼べる立場ではないのだけれど、やっぱりわれらがスターの貞夫さんなのだ。レコーディングはは70年代の半ばからフュージョンに軸足を移して、たまにジャズ作品もリリースしていた。この「たまに」の出来が素晴らしい。パーソネルは渡辺貞夫(as)、ジェームズ・ウィリアムス(p)、チャーネット・モフェット(b)、ジェフ・ワッツ(ds)の面々で、当時のオールスターキャストと言っても良い。

スタンダード中心の選曲でパーカーナンバーは「ビリーズ・バウンス」の一曲だけど、パーカーに捧げられているのは、輝かしいアルトの音色からも明らかだ。貞夫さんのムラのない音色、超高音までの音程の正確さ、そして何より歌心あふれるフレーズにはシビれるし、ピアノトリオの面々も好演していて、名盤の誉れ高い録音だ。「ズレた手拍子と奇声のオッサンが憎たらしい」旨のレビューがアマゾンにあったけど、「24ビットリマスタリング」で目立たなくなったようだ。高音がキツいので、トーンコントロールを絞って聴きたい。(Parke's Mood / Sadao Watanabe   Warner Music 1984)

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2022年10月04日

ランブラー / ビル・フリゼール     CD

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幻想的なカバー写真とともに、パーソネルもECMらしい一枚。ビル・フリゼール(g, g-synth)、ケニー・ホイーラー(tp, cor, flh)、ボブ・スチュワート(tuba)、ジェローム・ハリス(el-b)、ポール・モチアン(ds)と、チューバが入っている。ジャズが始まったころに低音を支えていたチューバは、コントラバスに取って代わられてからはめったに登場することがなかったけど、エレクトリック・ベースとのコンビで豊かな土壌を生み出している。ホイーラーのきっぱりとした凛々しいブロウも聴いていて気持ちが良くなる。

フリゼールという人はギター教師を仕事にしていたらしいが、31歳のときに年下のパット・メセニーの推薦でモチアンのリーダー作に参加した。このアルバムはそれから間もない、彼にとっては2枚目のリーダー作だ。音楽性はいまになっても変わっていないし、サウンド・プロデューサーとしての手腕も発揮している。単なるギター弾きではなく、音楽家として尊敬を集めるに至った、遅咲きの新人だった。このアルバムは、全員が良い仕事をしている。「チューバ」にビビらず、ぜひ聴いてみていただきたい。(Rambler / Bill Frisell   1984 ECM)
タグ:ECM
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2022年09月18日

19 ソロ・コンポジションズ 1988 / アンソニー・ブラクストン    CD

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「カモメのチック」は有名だけど、「カモメのブラクストン」と称されることなく忘れ去られるのだろう。写真から飛行技術の探求に生きた「カモメのジョナサン」を思い浮かべるし、物語とブラクストンの生き方が重なって見えて来る。アルト・サックス一本だけで17の自作曲と2つのスタンダードを演奏したこのアルバムは、マサチューセッツ工科大学でのライヴを中心に構成されており、聴き飽きることがない。突っ走るような、むせび泣くような、途方に暮れるような、さまざまな表現を聴いているうちに、「ひとりでも大丈夫さ!」と孤独が癒される。(19 [SOLO] Compositions, 1988 / Anthony Braxton  Fantasy)

タグ:FANTASY
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