2022年02月22日

スタンダーズ vol.1 / キース・ジャレット    LP

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キース・ジャレットはごく限られた人としか、共演していない。ヨーロッパ・クァルテット別にすれば、ベースはチャーリー・ヘイデンかゲイリー・ピーコック、ドラムはポール・モチアンかジャック・デジョネットだ。管楽器ではデューイ・レッドマン(ts)という御しがたい不思議ちゃんと何枚もレコードを作った。キースのピアノ・トリオをもっと聴きたいというファンは、沢山いたはずだ。だからピーコックとデジョネットと組んだこのアルバムが出たときは、インパクトがあった……にしても、何十枚もの録音を残すことになろうとは、当時はだれも想像していなかった。

あまり知られていない曲を取り上げたかと思えば、手垢のついた曲はだれも聴いたことがないように演奏する。ときにはキースの自作曲も演るし、フリーでも演奏する。同じメンバーで何十年も続いたのは、三人の演奏力の高さとコンビネーションだろう。15分に及ぶジャズ・ロック調の「ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド」も、実に良いなあと思って聴ける。(Standards, Vol. 1 / Keith Jarrett   1983 ECM)
タグ:ECM
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2022年01月18日

リール・ライフ / ソニー・ロリンズ    LP

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40年前の池袋のジャズ喫茶。ロリンズを追いかけてきたマスターは、新譜をかけてしばらくしたら、「迷いの時期かな」とつぶやいた。その通りに中途半端なこのアルバムは、今では見向きもされないだろう。でもロリンズの生き方がそのまま出ているようなアルバムで、ぼくは針を落としたくなる。メンバーはわれらが増尾好秋(g)、ボビー・ブルーム(g)、ボブ・クランショウ(el-b)、ジャック・デジョネット(ds)で、みんなロリンズが大好きなんだろうと思う。古女房のクランショウがエレベに持ち替えたのは腰痛のためらしいが、粘っこいビートを感じるスタイルで悪くない。(Reel Life / Sonny Rollins   1982 Milestone)
タグ:MILESTONE
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2021年12月23日

シフト・イン・ザ・ウィンド / アート・ランディ   LP

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アート・ランディ(p)、ゲイリー・ピーコック(b)、エリオット・ジグムンド(ds)による、トリオ作品。ニューヨークのコロンビア・スタジオで、デヴィッド・ベイカーが録音している。さすがのマンフレット・アイヒャー氏もリヴァーブのツマミをぐいと回せなかったらしく、ECMにしてはエコー控えめな音質になっている。買い取り音源だったのかもしれない。三人が三人とも漂う思索に任せるような演奏をしており、鋭くやり合うと思いきや耽美的になってみたりと、まとまりはないけど楽しめる。ゲイリー・ピーコックはキース・ジャレットでのトリオとは違う側面を見せていて、またそれが最高に良い。やっぱりフリーの人だったんだなあと思ってしまう。(Shift In The Wind / Art Lande, Gary Peacock, Eliot Zigmund   1980 ECM)
タグ:ECM
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2021年11月19日

リジェネレーション / ラズウェル・ラッド 他    CD

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ラズウェル・ラッド(tb)、スティーブ・レイシー(ss)、ミシャ・メンゲルベルク(p)、ケント・カーター(b)、ハン・ベニンク(ds)というヨーロッパ・フリー・ジャズの猛者たちが集って、ジャズの世界ではとびきりユニークな曲を書いていた二人、ハービー・ニコルスとセロニアス・モンクの曲を3曲ずつ演奏したアルバム。思い切りアウトするようなアドリブではなくてビバップの枠の中に収まっているし、だれがリーダーというわけでもなく、気の置けない仲間でのおしゃべりが続く感じだ。そしてジャズへの愛、二人への愛が詰まっている。楽器の音がしっかりとらえられていて、それでいてヘンな強調もない好録音でもある。(Regeneration / Roswell Rudd - Steve Lacy - Misha Mengelberg - Kent Carter - Han Bennink  Soul Note 1983)
タグ:Soul Note
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2021年10月02日

ア・ロング・タイム・アゴー /  ポール・モチアン   LP

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ポール・モチアン(ds)、ジョー・ロヴァーノ(ts)、ビル・フリゼール(g)によるトリオは、フリー・インプロヴィゼーションだ。歌えるような旋律や、リズムの反復によるグルーヴ、解決する和音の進行を音楽に求める人にとっては、まるでお呼びでない代物だろう。音が響いて詩になっているような、瞑想のひとときだ。タイトル・チューンから始まるが、原題は「とうの昔にやっときゃ良かった」という意味なのか? 本音でぶつかり合っているのだから、退屈しているひまはない。(It Should've Happened A Long Time Ago / Paul Motian Trio   1984 ECM 1283)
タグ:ECM
posted by あおのり at 17:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ 1980年〜