
菅野義孝(1972〜)は、岩手県の山あいにある東和町(現花巻市)の出身。小難しいことやテクニック云々ではなくて、気持ち良くスイングするギタリストだ。岩手の人らしい、と思う。粟谷巧(1985〜)は北海道の出身で、若きテクニシャンだ。池袋のライブハウスでのライヴを録音したこのアルバムは、ほのぼのと暖かく、心地よく、聴き疲れしない。菅野作のブルーズが1曲の他は、スタンダード・ナンバーが続く。菅野のES-175のピックアップはシングルコイルのP90で、粟谷のベースはガット弦が張られている。その音色の妙もとらえていて、好録音だと思う。ジャズに詳しくない人も楽しめるし、聴きごたえもあるCDだ。(Jazz Guitar2 / Yoshitaka Kanno 2013 What's New Records)