
タイトルは「国王の竪琴師」か。アンドリュー・ローレンス・キング(1959〜)が操るのは、小型のバロック・ハープで、ジョン・ダウランドなどの作品を取り上げている。ハープは弦楽器としては最もプリミティブな構造で、響きを増幅する仕組みもない。その音は素朴で、侘び寂びに通じる美があると思う。逞しい低音弦のうなりから、きらめく高音弦まで、余すところなくとらえている録音も素晴らしい。(His Majesty's Harper / Andrew Laurence-King Deutsche Harmonia Mundi 1999)
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