
怒髪天を衝くとはこのことか、まあすさまじいカバーアートだ。ブリュー・ムーア(ts, 1924〜1973)はレスター・ヤング直系のサキソフォン奏者で、柔らかい音色でフレーズが流れるように出てくるが、録音に恵まれていない。晩年は渡欧して、コペンハーゲンで亡くなっている。ハードバップ全盛の時代になってもスタイルを変えなかったので、不遇だったのだろう。ジョン・マラブート(p)、マックス・ハースタイン(b)、ガス・グスタフソン(ds)のカルテットに、曲によってはディック・ミルス(tp)が加わっている。軽やかでリラックスしたジャズを演奏しているのに、なぜゆえこんな絵にしなくてはならなかったのか? なぞだ。
(The Brew Moor Quartet and Quintet fantasy 1956)
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