
ドイツでオルガン奏者として活躍していたヨハン・ローゼンミュラー(1585〜1672)は同性愛のかどで投獄され、脱獄してイタリアで「ジョヴァンニ・ローゼンミラー」の名でトロンボーン奏者として雇われ、作曲活動も続けた。高名になって、亡くなる2年前には故郷のドイツに招かれて錦を飾った(のだろうか?)。何とも波乱万丈な人生ではあるが、CDに収められた宗教曲は典雅で清らかだ。合唱はソプラノ二人、カウンターテナー、テナー二人、バスの6人で、少人数編成ゆえの透明感と躍動感が魅力的だ。(Johann Rosenmüller Sacri Concerti / Contus Cölln Konrad Junghänel 1992 Deutsche Harmonia Mundi)
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