
特集は「思う存分ストリーミング」。こうなると思う存分どころか、ストリーミング再生に全く興味がもてないのでスキップするしかないのだ。まだ封を切っていないCDもあるし、聴いていないボックスセットもいくつかある。一度しか聴いていないLPやCDもけっこうあって、ソフトにはこと欠かないのだ。いまさらストリーミングを導入する意味がないのだから、手も足も出ないダルマさん状態だ。
ぼくだって見知らぬ人たちの作品を聴いてみたい、という気持ちはある。そうなったらYouTubeを開いて、テレビで観るのだ。アンプがつないであるのでオーディオの音にもできるけど、そこまでやらないことが多い。うちのテレビは三菱製で「ダイヤトーンの音」を売りものにしているだけあって、薄っぺらい液晶テレビの割にはそこそこの音を出してくれるから、これで十分なのだ。音だけのストリーミングよりは、ライブ映像を観た方が楽しめるし、どんな人たちなのかが伝わってくる。音だけのストリーミングは、いまのところ不要なのだ。
「いい音上田のオーディオさんぽ」に登場した、千葉県は東金市の「Jazz Bar カサブランカ」は下戸のぼくでも近くだったらぜひ行ってみたくなるようなお店だ。オーナー氏は奥さんに先立たれて、一人で老後を過ごすなら何かやった方がよいということで、78歳になってお店を始められたそうだ。孤立はどうしても老化を早めるから、こういう生き方は素晴らしいと思うのだ。スピーカーはアルテックのA7をキャビネットに収めた「マグニフィセント」、アンプはマッキントッシュの管球式と、心地好い音がしそうだ。菜の花の時期に房総にドライブするのも良いだろうな、魚も美味しいだろうし……と妄想が広がる。
「Stereo試聴室」では現実的なお値段のブックシェルフ・タイプのスピーカーが4機種、掲載されている。とくに「クアドラル」のは、トゥイーターの周りに拡散版?のようなものがついているし、ユニットも自社開発とのことで、ちょっと興味を惹かれる。そしてラックスマンのアナログ・ターンテーブルPD-191は、なんとも魅惑的な佇まいだ(インサイドフォースキャンセラーの「かんざし」だけ、ちょっと興ざめするけど)。PD-151は前面にスイッチがならんだ板金の筐体が何とも野暮ったいが、これだったら使ってみたい。……けどお値段が100万円と来た。こうなるともう高過ぎて、悩まないで良いのが有難いくらいなものだ。SAECのアームを使いたい人だったら、高額な海外製品よりもよほど良さそうだ。
ぼくが昨年末に購入したプリメインアンプ、アキュフェーズ E-480がモデルチェンジされていた。E-4000の型番がついて、さらなる高音質化が図られたとのこと。でも増幅素子はMOS-FETからバイポーラトランジスタに変更されているし、定価は\550,000から\693,000へと2割以上のアップとなっている。これではさすがに評論家のセンセイも、「価格以上のクォリティアップ」とは書けないだろうなあ。値上がりはこういうご時勢だから仕方ないのだろうけど、良い時に買っておいたとつくづく思ってしまう。
オーディオデザインのプリメインアンプ、DCPMA-100REは\605,000の新製品だ。もとからプリメインアンプはラインナップされていたけど、これはフォノイコライザーを積んでリモコンでの操作が可能になっている。同社製の製品はセレクターを使っていたことがあるが、造りがしっかりしていて全く音の劣化を感じなかった。こういう清潔なデザインも良いと思う。
クリプシュのスピーカーを、TEACが販売するようだ。以前はヤマハが代理店だったと思う。イマ風のトールボーイやブックシェルフもホーンが採用されていて、大型の古典的なホーンシステムもラインナップされている。ハードロック・カフェ御用達ということで、細かいことにこだわらない、大らかな音がするのだろうか。