2022年10月30日

冬の旅

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中野和子(alto)と佐々木洋子(p)による、「冬の旅」を聴きに行った。会場は釜石市民文化ホールTETTOのホールBで、建物は新しくて音響的にもよく考えられたホールだと思った。床はリノニウムのようだけど、響き過ぎる感じはない。聴衆は年配の方が多いようだったが、ほぼ満員の入りだった。いちおう前日に、フィッシャー・ディースカウのバリトンによる歌唱を予習していったが、有名な「菩提樹」以外は口ずさめるような曲ではない。初演はシューベルト自身による弾き語りとも伝えられているが、ピアノを弾きながらこんなに難しい曲を歌えるものなのか? と思ってしまう。

ご存知の通り「冬の旅」は恋人に振られた男があてどなくさまよう歌詞で、全24曲で1時間半近くの演奏時間を必要とする。中野さんの歌唱は迫真で表現にも幅があり、圧倒されるものがあった。佐々木さんのピアノも音色がきれいで、好サポートに感じた。クラシックでは当たり前のことなんだろうけど、マイクなしのナマで聴くことができて、とても豊かな時間を過ごすことができた。
posted by あおのり at 21:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽と音楽家

2022年10月29日

パーカーズ・ムード / 渡辺貞夫   CD

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「ナベサダ」とか「貞夫さん」とか気安く呼べる立場ではないのだけれど、やっぱりわれらがスターの貞夫さんなのだ。レコーディングはは70年代の半ばからフュージョンに軸足を移して、たまにジャズ作品もリリースしていた。この「たまに」の出来が素晴らしい。パーソネルは渡辺貞夫(as)、ジェームズ・ウィリアムス(p)、チャーネット・モフェット(b)、ジェフ・ワッツ(ds)の面々で、当時のオールスターキャストと言っても良い。

スタンダード中心の選曲でパーカーナンバーは「ビリーズ・バウンス」の一曲だけど、パーカーに捧げられているのは、輝かしいアルトの音色からも明らかだ。貞夫さんのムラのない音色、超高音までの音程の正確さ、そして何より歌心あふれるフレーズにはシビれるし、ピアノトリオの面々も好演していて、名盤の誉れ高い録音だ。「ズレた手拍子と奇声のオッサンが憎たらしい」旨のレビューがアマゾンにあったけど、「24ビットリマスタリング」で目立たなくなったようだ。高音がキツいので、トーンコントロールを絞って聴きたい。(Parke's Mood / Sadao Watanabe   Warner Music 1984)

posted by あおのり at 18:33| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ 1980年〜

2022年10月28日

CD85 ベネツィアとフィレンツェの謝肉祭 / バルタザール・ノイマン・アンサンブル

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ド派手な衣装にひるんではいけない。モンテヴェルディを始め、ジラーモ、レグレンツィ、ロンバルディ、オルティスなど、イタリアバロック期の作品がオムニバスで演奏されており、バラエティ豊かで楽しめる後世になっている。モンテヴェルディ以外は知らない人たちばかりだけど、起伏に富んだ構成でいながら統一感を保っている。(Festa Teatrale / Balthasar-Neumann-Chor  2000 Deutsche Harmonia Mundi)
posted by あおのり at 19:02| Comment(0) | TrackBack(0) | Deutsche Harmonia Mundi

2022年10月25日

CD29 ドヴォルザーク チェロ協奏曲 他 / ムスティラフ・ロストロポーヴィチ

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表題曲(1957年)はボリス・ハイキンが、カップリングされているリヒャルト・シュトラウスの「ドン・キホーテ」はキリル・コンドラシン(1964年)が振っている。技術革新の激しいこの時代でも録音はともにモノラルで、音質に差がないというのがソ連の凄さだ。「ドン・キホーテ」の方はオーケストラの方にチョコチョコと音の不揃いがあるように感じられるけど、ロストロポーヴィチのチェロは朗々と歌い上げていて素晴らしい。
posted by あおのり at 22:33| Comment(0) | TrackBack(0) | Legendary Soviet Recordings

2022年10月24日

かえるのうた 神田佳子 打楽器アンサンブル作品集    CD

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神田佳子は1995年に東京芸術大学の打楽器科を卒業し、打楽器の演奏と指導、作曲にと活躍している人だ。「題名のない音楽会」に出演したりする。この作品は自作曲を打楽器アンサンブルで演奏したもので、多彩な表現が楽しい。タイコタタキは「叩いていれば幸せ」という人が多いので? コムズカシイことを考えずに楽しめるのが打楽器アンサンブルの良いところだと思う。音が響く空間をしっかりと捉えた録音であり、オーディオ的にもチェックポイントが満載なので、試聴用のCDとしてもお勧め。(Frog Song / Yoshiko Kanda   Bon-Kan Media Works 2014)
posted by あおのり at 14:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代音楽