2022年09月30日

パリ・ワン・ナイト・スタンド / アール・ハインズ    CD

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パリで一夜限りのトリオで演奏したセッション。アール・ハインズ(p)、ガイ・ペデルセン(b)、ガス・ヴァレス(ds)で、ベースとドラムは現地のミュージシャンと思われる。ハインズのピアノがモダンに感じられるのは、小節を飛び越えたフレーズにあるのかな、と感じる。四つ刻みに縛られないのだ。ピアノの伴奏をリズム隊が務めるスタイルで、ビル・エヴァンス・トリオのような丁々発止のせめぎ合いを聴くことはできない。上品に、軽やかに、ときにはお茶目に、興に任せて弾きまくるハインズのピアノに「古き良きアメリカ」を感じるのは、ぼくだけだろうか。(Paris One Night Stand / Earl Hines  1957 Avid Jazz)
posted by あおのり at 22:21| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ 1950年〜

2022年09月29日

CD83 ゼレンカ エレミアの哀歌 / バーゼル・スコラ・カントールム

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ゼレンカの宗教曲の名曲で、カウンターテナーのルネ・ヤーコプスを始めとする独唱で美しく歌い上げている。簡素な伴奏で合唱がないこともあって、どちらかと言えば劇的な要素や変化には乏しい。でも淡々として内に秘めたものを感じさせる演奏は、聖らかな心を感じさせる。(Jan Dismas Zelenka  Lamentationes Jeremiae Prophetae / Schola Cantorum Basiliensis   1983 Deutsche Harmonia Mundi)
posted by あおのり at 22:04| Comment(0) | TrackBack(0) | Deutsche Harmonia Mundi

2022年09月28日

ア・マンデイ・デイト / アール・ハインズ      CD   

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アール・ハインズ(p, 1903〜1983)は、ルイ・アームストロングとも親交があったらしい。1940年代に若者たちがビ・バップに熱中していた頃には中年になっていたし、ハード・バップが全盛の1950年代には引退してもおかしくない年齢だった。モダン・ジャズのピアノはバド・パウエルが開祖ということになっているけど、実はこのアール・ハインズが開拓したハーモニーを引き継いでいるらしい。これまで一枚も持っていなかったので、Avid Jazzの「4 Classic Albums」にあったので、取り寄せてみた。

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「ア・マンデイ・デイト」は、1961年の録音。マイルスの「カインド・オブ・ブルー」が1959年だから、完全にオールド・ファッションドだ。つきあっているのはエディ・スミス(tp)、ジミー・アーチー(tb)、ダーネル・ハワード(cl)、ポップス・フォスター(b)、アール・ワトキンス(ds)という面々。……だれも知らない。みんな、スイングの人たちなんだろう。当然ながら、モダン・ジャズのスタンダードも演奏されていない。何となくだけど、アール・ハインズのピアノだけが「進んでいる」ような感じはたしかにある。(A Monday Date / Earl Hines   1961 Avid Jazz)

posted by あおのり at 19:28| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ 1960年〜

2022年09月26日

シーメンスの鉄仮面

ブログ「オーディオベースマン 見たり聴いたり」の「シーメンスのフルレンジ4発スピーカー」で取り上げられていた、シーメンスの「鉄仮面」。お店で聴かせていただいたので、その感想をお伝えします。

鉄仮面は後面開放型の箱にユニットが1発ついているのは見たことがあるけど、2発ついているのは初めて見た。もう箱なんだか、屏風なんだか、壁なんだかわからない大きさに達している。これを置くには当然、広い空間が必要。しかも壁にびったりくっつけてしまっては、後面開放の良さが半減してしまうだろう。

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「鉄仮面」は金属製の音響レンズがついている、同軸型10インチのユニット。


初めはキース・ジャレットのピアノ・トリオ。………古色蒼然としている。再生周波数帯域はいわゆるカマボコ型で、細かい音に敏感に反応しているような感じもなく、ハイファイとは真逆の方向だ。透明感のない、ホコリっぽい音。クラシックのオーケストラも、スピーカーが勝手に時代をつけてしまう。とても新しい録音とは、思えない。

それはそうなんだけど……。もしぼくがジャズ喫茶をするのだったら、このスピーカーで鳴らすのが良いと思った。骨格がしっかりしていて、伸びやかな開放感にあふれた音なのだ。大音量にしてもやかましくならず、小音量でも音の輪郭が崩れない。生き生きと音楽を聴かせてくれるのは、「箱」の内圧でユニットが抑制されるのではなく、楽器のようにコーン紙が自由に動く構造だからだろう。ありがたいのは、何時間聴いていても聴き疲れしそうにないことだ。

だれか、家に置こうっていう人はいませんか? 
posted by あおのり at 21:56| Comment(2) | TrackBack(0) | オーディオ

2022年09月25日

CD25 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ / エミール・ギレリス

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ピアノ・ソナタ第7番、第25番、第26番「告別」、第27番を収録。咳などの会場ノイズが入っているので、演奏会で録音したのだろう。さすがに1980年ともなれば、ピアノがボコボコに聴こえることはない。とくに第7番は難聴に苦しんでいる頃に作曲されたとされているが、重苦しいというか、鬼気迫るものがある。ギレリスの演奏はぐいぐい深彫りしていくような勢いがあり、何曲もベートーヴェンが続いても集中できる。
posted by あおのり at 21:58| Comment(0) | TrackBack(0) | Legendary Soviet Recordings