2022年06月30日

CD13 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ / スヴャトスラフ・リヒテル

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このCDボックスには、すでにベートーヴェンの一枚があった。他の作曲家を挟んで、最後にまたベートーヴェンというのは「これぞリヒテルの真骨頂」と編集者と思った結果なのかもしれない。ピアノ・ソナタ第10番、第17番「テンペスト」、第18番が収録されている。強弱のダイナミズムは健在だけど、剛腕で弾きまくるというよりは、軽やかさやお茶目な感じが出ていて楽しめる。

ふと思ったのは、ベートーヴェンはピアノのヴィルトゥーゾとしても高名で、ピアノという楽器の改革者でもあった。彼と同じくらいに弾けないと、作曲者の意図を汲み取れないということもあるのかもしれない。
posted by あおのり at 17:05| Comment(0) | TrackBack(0) | Legendary Soviet Recordings

2022年06月29日

ウェイ・アウト・ワーデル / ワーデル・グレイ    CD

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パサデナ市民会館での2セッションを2枚の10インチ盤にして、さらにLPにまとめたものと思われる。ワーデル・グレイ(ts)の他にはヴィド・ムッソ(ts)、ベニー・カーター(as)、ハワード・マギー(tp)、アーニー・ロイヤル(tp)、ヴィク・ディッカーソン(tb)、エロール・ガーナー(p)、アーノルド・ロス(p)、バーニー・ケッセル(g)、アーヴィング・アシュビー(g)、レッド・カレンダー(b)、ハリー・バビソン(b)、ジャッキー・ミルス(ds)、ドン・ラモンド(ds)とクレジットされているが、誰がどっちのセッションに出ているのか、分かる人には分かるのだろうけど、ぼくは何人かしか見当がつかない。録音年代が古いこともあって(SP盤の板起こしか)、お世辞にも良い音とは言い難い。それでもガーナーのソロピアノ「テンダリー」や、ハワード・マギーの溌剌としたプレイは耳を傾ける価値があると思う。(Way Out Wardell / Wardell Gray   1947 Avid Jazz)
posted by あおのり at 20:30| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ 1930年〜

2022年06月27日

CD71 シューベルト 冬の旅 / ミヒャエル・ショッパー

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ずっと古楽が続いていたのに、思わぬ展開のシューベルト。思うにいまのコンサート・グランドピアノは、協奏曲で大所帯のオーケストラに負けない音量を目指していて、独唱の伴奏には向かないのかもしれない。ピアニストは音を抑えるのに苦労するし、歌手はピアノに負けじと張り上げる。だったら軽くて柔らかな音色のフォルテピアノの方が、やりやすいはずだ。ショッパーの歌唱は悲壮感一色ではなくて、夢想的で儚い。これは聴きものだと思う。(Franz Schubert Winterreise / Michael Schopper anderas Staier  1989 Deutsche Harmonia Mundi)

posted by あおのり at 22:24| Comment(0) | TrackBack(0) | Deutsche Harmonia Mundi

スピーカーの「ジャズ向き」と「クラシック向き」

よく言われることですね、「ジャズ向き」とか「クラシック向き」とか。「ロック向き」や「アニソン向き」があんまり言われないのは、ナマ音がないからでしょう。<いちおう「ジャズ向き」と「クラシック向き」>ということにしておいて、話を進めます。

スピーカーに「ジャズ向き」とか「クラシック向き」とか、本当はそんなことはないのが理想だろう。オーディオ雑誌の新製品のレビュー記事を読むと、だいたいはジャズでもクラシックでも「良く」鳴るように書いてある。その行間と言うか、細々と書かれている文言をどう読むのかが腕なのかもしれないけど、それは本題ではないので置いておく。

昔は「ジャズだったらJBL」で「クラシックだったらタンノイ」、国産は「モニター的でつまらない」とか「新素材に走ってヒドい音がする」というのが固定観念だった。昔、昔、その昔の話だ。それが「このJBLはクラシックも凄く良い」と記事に書かれるようになったり、あるいはふだんジャズを聴いている人がタンノイを導入するとかで境界線が崩れていって、それまで国産機のナワバリだった「モニター調」に攻め込んでくるようになった。国産品だと「つまらない」で舶来品だと「優等生」になるのが情けないところだけど、モニター調のど真ん中をつくB&Wとかも入ってきて、国産機は壊滅に近くなってしまった。安く大量に作るビジネスモデルが通用しなくなったということもあるけど、何だかなあと思ってしまう。

コンピューターで設計して、何でもソツなく聴かせるスピーカーが増えて来たとは言え、やっぱり「ジャズ向き」と「クラシック向き」はあると思う。それは音の広がり方で、音がスピーカーの前に飛んでくるのが「ジャズ向き」で、後ろに広がるのが「クラシック向き」。この違いは音質の好みを越えたもので、実際に使ってみると「ハマる」かどうかが分かる。

「ジャズ向き」のスピーカーでクラシックを聴くとか、あるいは「クラシック向き」のスピーカーでジャズを聴くには、セッティングの工夫が必要なのだと思う。ジャズは直接音を浴びるように聴きたいし、クラシックは間接音の中に身を浸したい。ヘッドフォンだったらそんな手間は要らないけど、スピーカーがハマって鳴っているのが分かると楽しくなる。
posted by あおのり at 14:01| Comment(0) | TrackBack(0) | オーディオ

2022年06月25日

CD12 ストラヴィンスキー 「ピアノと管弦楽のためのムーヴメンツ」 他 / スヴャトスラフ・リヒテル

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ストラヴィンスキー「ピアノと管弦楽のためのムーヴメンツ」(ニコラエフスキー指揮、1984年)、バルトーク「ピアノ協奏曲第2番」(スヴェトラーノフ指揮、1967年)、ヒンデミット「室内楽 第2番」(ニコラエフスキー指揮、1978年)と、ピアノ協奏曲が三曲収録されている。いずれも難しい曲であろうことは想像できるが、切り込んでいくリヒテルは鋭くて完全に自分のものにしているし、多彩な表現を聴かせてくれる。録音もまず良いし、超絶的名演として楽しめる。
posted by あおのり at 13:51| Comment(0) | TrackBack(0) | Legendary Soviet Recordings