2022年05月09日

コラボレーション・ウェスト / テディ・チャールズ     CD

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カーティス・カウンス(1926〜1963)は、ウェスト・コーストではリロイ・ヴィネガーとならぶベース奏者だった。ニューヨークにいなかったこと、ソロを取らなかったこと、そして何より早死にしたことで、いまや名前が残っていない名手になってしまった。Avid Jazzの2枚組シリーズは、こういう人も取り上げてくれていて嬉しい。

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アルバム4枚が2枚組のCDに収まっているシリーズで、その始まりからして本人名義ではない。テディ・チャールズ(vib)、ショーティー・ロジャース(tp)、ジミー・ジュフリー(ts, bs)、シェリー・マン(ds)と一緒に吹込んでいる。1曲だけショーティー・ロジャースの曲が取り上げられているが、あとの6曲はテディ・チャールズの自作曲だ。いずれも一筋縄ではいかない、コムズカシイ曲なんだけれども、それでスイングしようというのだから、困った人だ。

テディ・チャールズという人は実験的な音楽をやっていたので人気がないけど、強靭な打鍵と疾走するフレーズからは、非常なテクニシャンだったことが推測される。ショーティー・ロジャースも切れ味の鋭いプレイを披露しており、こんなに巧い人だとは知らなんだ。シェリー・マンのスティック(ブラシやマレットではなく)も、冴えわたっている。肝心のカウンスの音が控えめなのがちと残念だが、堅実なプレイでソロを支えている。このアルバムはほとんど世に知られていないようで、何とか陽の目を見せてやろうという心意気で収録されたのではないだろうか。(Collaboration / Teddy Charles  1953 Avid Jazz)
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posted by あおのり at 15:41| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ 1950年〜

2022年05月08日

CD59-61 ラモー  音楽悲劇「ゾロアストル」 / シギスヴァルト・クイケン指揮 ラ・プティット・バンド

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「ゾロアストル」は、ゾロアスター教(拝火教)の開祖、ゾロアスターをモデルにしたバロック時代のオペラで、知る人ぞ知る傑作らしい。前半は為政者に圧迫される人々の苦しみを、後半はゾロアスターによって解放される喜びを描いているらしい。音楽はきれいで演奏も生き生きとしているけど、言葉が分からずに聴いていると、さすがにCD3枚は長く感じられる。(Rameau Zoroastre / La Petite Bande  Sigiswald Kuijken  1983 Deutsche Harmonia Mundib)
posted by あおのり at 20:17| Comment(0) | TrackBack(0) | Deutsche Harmonia Mundi

グリーン・シェイディング・イントゥ・ブルー / アリルド・アンデルセン    CD

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メンバーはユハニ・アールトネン(ts, ss, fl)、ラーシュ・ヤンソン(p, synth)、アリルド・アンデルセン(b)、ポール・トーセン(ds)で、やはり北欧勢による録音。5曲がアンデルセン、2曲がヤンソンによる自作曲となっている。このアルバムはCD化されないままだったけど、3枚組のボックスになって陽の目を見た。お蔵入りだったのはメインストリームなフュージョン、たとえばチック・コリアのリターン・トゥ・フォーエヴァーに近いものがあって、わざわざ「ECM」を冠して再発するまでもないという判断があったのではないだろうか。

ただしいくら「フュージョン」に近いとは言っても、ひたすらグルーヴに頼るとかキメ技に走るというようなことはなく、口当たりが軽くて聴き易いかな、という感じだ。タイトル通りにしっとりした陰影を感じるのは、ヤンソンが操るシンセサイザーが雰囲気を作っているからだろう。CDでデジタルになっているけど、アナログ録音ならではの厚みや温度感が詰め込まれているように思う。(Green Shading Into Blue / Arild Andersen Quartet  1978 ECM)
posted by あおのり at 06:56| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ 1970年〜

2022年05月07日

マグネシウムは明るい響き?

CDプレイヤー、アキュフェーズDP-430の下にサンシャイン製のマグネシウム・ボードをを敷いてみた。中古品をオークションで落としたので製品仕様は分からないけど、仮想アース機能もついている。ただ自分のシステムには、アンプに仮想アースがつながっているので接続はしていない。

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写真で見るとあまり美しくはないけれど、音は気に入っている。余計な響きが取れてS/N感が良くなり、音調が明るくなった。この「静かで明るい」のは、同じくマグネシウムを使っているティグロンのスピーカースタンドにも言えることだ。やはりCDプレイヤーの振動対策は大切だ。ちょっと人工的な響きのような気もするけど、本人が気に入っているならそれで良し、ということで。
posted by あおのり at 11:25| Comment(0) | TrackBack(0) | オーディオ

2022年05月06日

CD1 ロジェストヴェンスキーとポストニコワ

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「レジェンダリー・ソヴィエト・レコーディングス」は韓国の会社が、ロシアの音源を製品化したものだ。100枚のCDが、コート紙のスリーブに収まっている。スリーブには演奏者と曲名、演奏時間の記載はあるが、ブックレットはついていない。まだ入手は可能なようだけど、ウクライナ侵攻でロシアに嫌気がさしている人が多いので売れ行きは芳しくないだろうと思う。プーチンとロシア軍がしていることは、決して受け入れられるものではない。だからこそスターリンの圧政下でも音楽活動を続けていた人たちの演奏に、あらためて耳を傾けてみようと思った。音楽は自由と協調を尊ぶものであって、独裁政治や秘密警察の類とは相いれないものだと思う。ショスタコーヴィチが体制に尻尾を振るような素振りをしたかと思えば、裏ではペロッと舌を出したり、悔し涙に泣き暮れていたのはよく知られている。

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ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(1931〜2018)は爆演型の指揮者としてしられており、ピアニストのヴィクトリア・ポストニコワ(1944〜)と結婚していた。前半は夫婦共演でショパンの「アンダンテ・スピアナートと華麗なるポロネーズ」と「モーツァルト『ドン・ジョバンニ』の『奥様お手をどうぞ』の主題による変奏曲、後半はロジェストヴェンスキーの指揮でドビュッシーの歌劇「リア王」と「ぺリアスとメリザンド」の管弦楽が収録されている。ドビュッシーの方は爆演にならずに幽玄だけど、オーケストラのピッチがときどき怪しく感じられるのは、ぼくだけだろうか。録音は1990年のライヴで咳も聴こえるが、まだこのくらいで済んでいるのはソ連録音では上等の方だ。
posted by あおのり at 23:10| Comment(2) | TrackBack(0) | Legendary Soviet Recordings