2022年05月15日

ダイアリー / ラルフ・タウナー    LP

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ECMからリリースされた、ラルフ・タウナーの二枚目のアルバム。6弦のクラシック・ギター、12弦ギター、ピアノ、パーカッションによる演奏で、多重録音も使われている。浮き上ってくるのはタウナーが、とても優れた作曲家であるということだ。おそらくタウナーのアイデンティティは作曲家にあって、ECMでの諸作品やグループ「オレゴン」の活動は、自作曲のプレゼンテーションではないだろうか。

トリオレコードのLPには、故野口久光先生のライナーノートがついている。「彼が従来の一般的な常識、通念によるジャズの形式、演奏方法にこだわっていないこと、ジャズもまたクラッシック系の現代音楽、広義のコンテンポラリー・ミュージックの一翼を担うべきものだという発想、姿勢、演奏行為から生み出された音楽であるということである」−−その後の50年間のタウナーの軌跡をながめると、まさにその通りだと思う。野口先生の慧眼、畏るべしというべきだろう。(Diary / Ralph Towner   1973 ECM)
タグ:ECM
posted by あおのり at 08:33| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ 1970年〜

2022年05月14日

ダウン・トゥ・ゼン・レフト / ボズ・スキャッグス    CD

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「シルク・ディグリーズ」の次にリリースされたアルバム。前作でブレイクして肩の力が抜けたのか曲が軽くコンパクトにまとまっており、ロックよりもソウル色が強くなっている。バックバンド(TOTO)の演奏はタイトな音作りで、ジェフ・ポーカロのドラムは心地よいグルーブを生んでいるし、スティーヴ・ルカサーのソロも聴ける。ロックスターは売れてくるとお肉たっぷりになる人が多いけど、ボズはスマートなまんまで偉いと思ってしまう。AORの傑作。(Down Two Then Left / Boz Scaggs   1977)

posted by あおのり at 21:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ロック

2022年05月13日

CD3 ラフマニノフ ピアノ協奏曲 第1番 第4番 / ヴィクトリア・ポストニコワ

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カバーの写真を見て、「ラフマニノフの手が巨大だったって、本当だったんだ」と思った。節くれだってゴツゴツした指が、グローブのように見えてくる。彼のピアノ協奏曲は第2番と第3番が有名で、これは演奏機会の少ない第1番(1990年11月録音)と第4番(1991年12月録音)のカップリングとなっている。ピアノを鳴らしまくるポストニコワの剛腕ぶりはあっぱれだけど、情趣というものに欠けるような気もする。夫のロジェストヴェンスキーが振ったのは、モスクワ放送交響楽団。聴いて楽しめるのは第4番の方で、第1番はやたら動き回るわりには印象的な旋律に乏しい。時代が新しいだけに、ソ連のライヴ録音としては、音がくっきりしている。
posted by あおのり at 22:21| Comment(0) | TrackBack(0) | Legendary Soviet Recordings

2022年05月12日

シグネイチャー・エディション / グエン・レ     2CD

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グエン・レ(1959〜)はベトナム系のフランス人。ジミ・ヘンドリックスがヒーローだったそうだけど、シンセサイザーなども操ってアジア風味のエスニックな音楽を作っている。ACTレーベルからCDを何枚もリリースしているが、これはそのベスト盤。数枚のアルバムからセレクトされているので、どんなギタリストか知るには好適だ。アコースティックもエレクトリックも器用にこなす人で、とくに巧みなアーミングを活かした伸びやかなトーンは素晴らしい。それもただ弾きまくるのではなくて、プロデュースに長けているという印象だ。型にはまった「フュージョン」ではなくて、違う景色を見せてくれる。(Nguyen Le Signature Edition  ACT)
タグ:ACT
posted by あおのり at 21:16| Comment(0) | TrackBack(0) | フュージョン

2022年05月10日

CD2 ショパン ラフマニノフ 前奏曲集 / ヴィクトリア・ポストニコワ

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ショパンの前奏曲(24曲 1988年5月7日録音)と、ラフマニノフの「10の前奏曲」(1988年12月14日録音)を収録。いずれもライヴ録音だけど、ショパンが終わったときの拍手が入っていない。ラフマニノフに突入して、第2曲が終わったところで拍手が入るのが不思議だ。演奏は緩急のつけ方でもったいぶっているようにも聴こえるし、あるいはペダルもちょっと踏み過ぎじゃないかと思うのけど、ドラマチックな表現につながっている。剛腕ぶりが頼もしい。録音はさすがに1988年なのでヒドイということはないけど、ピアノの響きがちょっとくもっている。またラフマニノフは12月のせいか、咳が多めだ。
posted by あおのり at 22:10| Comment(0) | TrackBack(0) | Legendary Soviet Recordings