2022年05月31日

CD64 ローゼンミュラー 讃美歌・宗教合唱曲 / カンタス・ケルン

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ドイツでオルガン奏者として活躍していたヨハン・ローゼンミュラー(1585〜1672)は同性愛のかどで投獄され、脱獄してイタリアで「ジョヴァンニ・ローゼンミラー」の名でトロンボーン奏者として雇われ、作曲活動も続けた。高名になって、亡くなる2年前には故郷のドイツに招かれて錦を飾った(のだろうか?)。何とも波乱万丈な人生ではあるが、CDに収められた宗教曲は典雅で清らかだ。合唱はソプラノ二人、カウンターテナー、テナー二人、バスの6人で、少人数編成ゆえの透明感と躍動感が魅力的だ。(Johann Rosenmüller Sacri Concerti  / Contus Cölln Konrad Junghänel  1992 Deutsche Harmonia Mundi)
posted by あおのり at 18:47| Comment(0) | TrackBack(0) | Deutsche Harmonia Mundi 100

2022年05月30日

カールズ・ブルーズ / カーティス・カウンス     CD

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ハロルド・ランド(ts)、カール・パーキンス(p)、カーティス・カウンス(b)、フランク・バトラー(ds)のクヮルテットが3曲で、ジャック・シェルドン(tp)とジェラルド・ウィルソン(tp)が2曲ずつ加わっている。ホレス・シルヴァーの「ニカズ・ドリーム」は有名曲だけど、アレンジも各人のソロも快調で、とくにパーキンスのソロには閃きを感じる。ドラムのバトラーですら長尺のソロを披露する場面があるのに、カウンスはバッキングに徹している。録音は音質そのものは良いが、左右チャンネルは泣き別れしている。(Carl's Blues / Curtis Counce Group  1957-58 Avid Jazz)
タグ:contemporary
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2022年05月29日

CD6 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ / スヴャトスラフ・リヒテル

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ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第1番、第9番、第12番を収録。いずれもライヴで、録音はやはりナマナマしい。弾き終わって拍手が始まると、余韻を楽しむ間もなくフェイド・アウトするのは興ざめだが、徹底的にムダを省くという方針だったのだろうか。第9番は簡素な中にも味わいがあって好きだけど、リヒテルは語りかけるように弾いている。
posted by あおのり at 21:15| Comment(0) | TrackBack(0) | Legendary Soviet Recordings

2022年05月27日

アンド・ユウヴ・ビーン・ウェイティング / クリス・ロムヘイム     CD

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これは予備知識もなくジャケ買いしたけど、内容も良かった。クリス・ロムヘイムは、ミネアポリスで活動しているピアニストらしい。マイナー・レーベルらしく手作り感のあるCDなのだけど、録音はナマナマしくて、たとえばピアノの「カキーン」な音は「カキーン」なままに入っている。11曲のすべてが自己の体験をもとにしたオリジナル曲で、スタンダードは演奏していない。しみじみと語るようなピアノで、ゴードン・ジョンソン(b)、ジェイ・エプスタイン(ds)のサポートも良い仕事をしていると思う。(...and you'vew been waiting? / Chris Lomheim Trio  1994う)
posted by あおのり at 21:21| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ 1990年〜

2022年05月26日

合理的な車が欲しかった

マツダの「ベリーサ」をご存知だろうか。二代目デミオのシャーシに、ちょっと上質なボディをかぶせた車だ。初めに買ったのは、この色。ディーラーで試乗車を売ってもらったから、新車で買うよりは安かった。

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排気量1,500ccの小型車だけど、中は広々としていたし、荷物もたくさん積めた。いわゆるステーションワゴンだ。遮音性の高いガラス窓やガス封入ショックが使われていて、乗り心地も良かった。家族4人で乘るには必要十分だった。4速ATのためか燃費はいまいちで、夏場は14km/l〜17km/lくらいだった。4年前の17万キロまでほぼ無故障、エアコンのダイヤルの球切れくらいだったけど、エアコンがダメになって手放すことにした。でも同じような車を探してもなかったのだ。日本の自動車産業はミニバンとSUVに傾いて、実用車を求める人は軽自動車を買う時代になってしまっていた。

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たまたま中古車屋に出ていたベリーサを、また買ってしまった。走行距離は6万キロ代、半年の車検がついて車両価格が39万円と強烈に安かった。初代はヘッドライトがゼツボー的に暗かったけど、二代目はHID(ディスチャージ)になって、フォグランプもついていた。ライトとワイパーは自動的に作動するし、「カーオーディオ」じゃなくて「カーナビ」がついていた。ありがたや、文明開化だ。でも14万キロになったらガタガタと異音が出るようになって、買い替えることにした。モトは取ったでしょう。

それで、何にしようかと思ってネットで物色してみたり、中古車屋を見て回った。ここのところ仕事と家庭の事情で、年間で2万5千キロは走るので、新車を買っても4年で下取りがつかなくなる(……だろうなあ)。それにうちは妻用の軽自動車も必要なので、なかなかね、新車は買えないんですよ。アウトドアが好きなので、いわゆるセダンはパス。そうなるとSUVと呼ばれるジャンルの車がワンサカで、あのいかつい姿はどうしたって好きになれない。家の周りは4メーター道路で、そんな細い路地ではデカいSUVやミニバンはすれ違いも難儀だし、歩行者だって上から見下ろされるのは感じ悪いと思うのだ。

だいたいにして環境保護だ脱炭素だと言いながら、どうして重い車を作るのか全く意味不明なのだ。いや意味はあって、ようするに輸出仕様だ。日本の狭い道路に合わないとか燃費が悪いとか、そんなことはどうだって良いのだ。ミニバンも輸出使用なのは、言うまでもないだろう。せめて日本人が1500ccクラスの車をせっせと買ってくれれば……と思うけど、ファッションというのはどうにもならない。

家族4人がゆったり座れて、走行性能も安全性も経済性もそこそこに備えている合理的な車は、ベリーサのようなコンパクトなステーションワゴンに尽きると思う。でもマツダはベリーサをモデルチェンジすることなく、廃番にしてしまった。スバルのインプレッサは、3ナンバーになっている。いま外国で売れるのは大きな車だからと言って、やみくもに追随していて良いのだろうか。いずれ燃料事情もひっ迫してくれば、軽くて燃費の良い車が求められるようになるだろう。コンパクトな車を作り続けてその技術を蓄積することが、いずれ日本の自動車メーカーのアドバンテージになると思うのだが。
posted by あおのり at 21:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 言わせてもらえば