2022年01月29日

アキュフェーズ E-480 納品

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お店で試聴して選んだアンプ、Accuphase E-480が納品された。この重さになると、ひとりでラックに収めるのがどうにも心もとない。あくせく苦労した挙句にアンプに傷をつけたとか、スピーカーを飛ばしちゃったとか、そんな事故は防ぎたかった。まずはe-305Vの音を聴いてもらい、ラックに収納したE-480に結線して音を出してみた。つないだばかりのアンプはまず鳴らないものだけれど、最初から「これは良い!」と思った。音の密度感、透明感、歯切れの良さ、広がり方……もう全然違うのだ。

ふだんジャズやロックはマーク・オーディオの alpair7P、クラシックはクリプトン KX-0.5P と使い分けているので、スピーカーごとに印象を(CDPはアキュフェーズ DP-430、サブウーファーにKEFのKUBE10を使用)。まずalpair7Pで、マイルス・デイヴィスの「カインド・オブ・ブルー」から「ソー・ホワット」を。出だしのテープのヒスノイズがリアルに聴こえるは、アンプのノイズフロアが低いのだろう。ベースは深々と響き、マイルスのアドリブに入るとジミー・コブの乾坤一擲のシンバルが厚く鮮烈に響く。トランペットの音色の変化が巧みに描かれ、コルトレーンのテナーサックスの豊かな音量がよく分かる……もうここまでくると、「音」じゃなくて「音楽」を聴きたくなる。ちょっと不思議なのは、前のe-305Vのときに感じていたパリパリとした紙臭い感じが取れてしっとりした感じになったことだ。それでいて、スピード感のある跳ぶ音は爽快だ。

藤井さんのブログには「合わないジャンル」として「フュージョン、ロックといった開放的な躍動感、ある意味暴力的表現が必要とされる音楽」と形容されているが、そういう感じはしない。試しに暴力的な?ブルース・スプリングスティーンをかけたら、スカッと気前よく鳴ってくれる。まあお上品と言えばお上品だけど、もっと泥臭いフィーリングが欲しかったらスピーカーを替えるしかないだろうと思う。ロックはダイナミック・レンジが狭いので、S/N比や瞬発力よりも、ヴォーカルのサ行がひっかからないことの方が心地良く聴ける条件ではないだろうか。

次にクリプトンでの管弦楽。シャルル・デュトワ指揮、モントリオール交響楽団によるレスピーギの「交響詩 ローマの祭」。まず音場がきれいに横に広がる。オーケストラの音がほぐれて、弦楽器がダンゴにならない。金管楽器の輝き、オルガンの低音もリアル。弱音部から強奏部まで、ゆるぎない安定感をもって音が広がってくれる。第3楽章のマンドリンも、弦がくっきりと響く。e-305Vで聴いていたときも「良い音だな〜」と思っていたわけだけど、あれは何をもって「良い」と感じていたのか、分からなくなってしまう。それほどインパクトが大きい入れ替えだった。

ここ半年ほどでスピーカーとアンプを入れ替えたわけだけど、どちらにしても「お金」では決めなかった。スピーカーは20万円代前半の機種で、「これでずっと行こう」という覚悟を決めるには安かったけど、うんと高い海外ブランドの機種よりも魅力を感じたので導入した。かたやアンプは税別55万円で、コストのバランスから言ったらうんと贅沢だ。エントリー・モデルのE-280ですら、贅沢なのだから。そこまでつぎ込んでもスピーカーが反応しなかったらムダ遣いだけど、結果的には2組のスピーカーともしっかり反応してくれたから、つぎ込んだ甲斐があったというものだろう。
posted by あおのり at 21:17| Comment(6) | TrackBack(0) | オーディオ

エンリコ・ラヴァ・カルテット    CD

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エンリコ・ラヴァ(tp)、J-F ジェニー・クラーク(b)、アルド・ロマーノ(ds)のヨーロッパ勢が、ラズウェル・ラッド(tb)を迎えて吹き込んだトンがったジャズ。最強の布陣だけどフリーで突っ走るのではなく、メインストリームから軸足をずらしたくらいの美味しいところを狙っている。中途半端と言えばそうなのかもしれないけど、ECMが放ったホットなジャズの中では屈指の名盤だと思う。ECMにしてはリヴァーブが弱めで、ロマーノのシンバルワークの切れ味などは絶品だ。(Enrico Rava Quartet   1978 ECM)
タグ:ECM
posted by あおのり at 13:33| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ 1970年〜