
フランチェスコ・ジェミニアーニ(1687〜1762)はコレッリやスカルラッティに学んでからイギリスに渡り、ヘンデルとも共演したヴァイオリン奏者で作曲家。ロンドンとダブリンの間を往来しつつ、音楽理論や奏法に関しての著作、美術品の収集と販売など、マルチに活躍した才人だったらしい。当時のイギリスはまだコレッリの人気があり、ジェミニアーニも師のスタイルを普及させるのに力を注いだようだ。むせかえるような、弦の多層的な合奏を聴くことができる。(Geminiani ConcertiGrossi / La Petit Bande 1984 Deutsche Harmonia Mundi)