2022年01月14日

アキュフェーズ プリメインアンプの試聴

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滝沢市の「オーディオベースマン」で、アンプの試聴をさせていただいた。現用のアキュフェーズe-305Vは使い勝手も良くて気に入っているのだけれど、クラシックは弦の分離がいまひとつで団子のように聴こえるる。もうちょっと情報量が欲しいかな、と思う。それと製造後30年を経ているので(メーカーのメンテを経て、正常に動作するのは素晴らしい!)、これからの20年を見越すと使い続けられるのかどうか。そろそろパーツによっては修理できないランクに入っている。それと、やっぱり新しいアンプと聴き比べてみたい、というのもあった。

E-280はデザイン的には一番好きだ。スピーカーの切り換えスイッチや、ステレオ/モノラルは頻繁に使うので、ツマミむき出しの方が具合が良い。でも前作のE-270を聴いたときに、ペン画のような線の細さが気になってしまって却下した経緯があったので、今回はパスした。

スピーカーはカナダから来た、パラダイムのペルソナ。ペアで100万以上の高級機だ。ソースはCDでパット・メセニーの「フロム・ディス・プレイス」と、デュトワ指揮のラヴェルのピアノ協奏曲。e-305Vにつないで鳴らしてみると、滑らかで伸びやかだ。ふつうに「良い音だな〜」と思う。やっぱり、これで十分じゃないかと思ってしまったのだ。E-380とE-480を聴くまでは。

E-380はランク的にはe-305Vと同じということになるけど、サイドウッドを装着しているe-305Vの方が高級感がある。出力素子はe-305VがMOS-FETで、E-380はバイポーラ・トランジスタ。でもE-380はさすがに新しいだけあって、情報量は多いし音に力がある。画材でいえば油絵具で、原色がアクセントに入って、色遣いの冴えを見せる。店主氏によれば、永年アキュフェーズのアンプをデザインした人の最後の作とのことで、個人の嗜好が色濃く出ているのかもしれない。エンジニアの顔が見える製品には、惹かれるものがある。

e-305Vはあっさりと、水彩画のような色合いで鳴る。「音が元通りになる」というメーカーのメンテナンスを1年前に受けているので、経年変化とは考えにくい。当時のスピーカー市場を支配していた、JBLのスタジオ・モニターにフォーカスして作られたのかもしれない。e-305VとE-380を比べると、距離の隔たりが大きい。悪く言えばe-305Vは物足りないし、E-380は聴き疲れしそうだし、なんだ両方ともダメじゃないか、みたいな感じになってしまった。

E-480の出力素子は、MOS-FET。音がスッと軽く出る。音の広がりも良い。解像力も十分にあるし、さりげないハイエンドと言っても良い。色合いは画材のたとえで言えば、パステルだ。弱音部での静けさも、魅力的だ。「私の話を聴いてよ」とアピールしてくるのがE-380で、問わず語りに「実はね……」と話してくれるのがE-480で、どっちを相棒にしたいかと言ったらそれは……。半導体の供給不足でいつになるやらですが、そのうちE-480をお迎えする運びになりました。
posted by あおのり at 23:30| Comment(4) | TrackBack(0) | オーディオ

CD28-29 ヴェルディ 椿姫 / カルロス・クライバー指揮 バイエルン国立歌劇場管弦楽団   2CD

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ヴィオレッタにイレアナ・コトルバシュ、アルフレードにプラシド・ドミンゴ、ジョルジュにシェリル・ミルンズ。リヴィング・ステレオのプレヴィターリ盤と比べると、これがクライバーの指揮の切れ味なのか、演奏が颯爽としてとにかくカッコ良い。好みが分かれると思われるのがヴィオレッタで、気高さよりも病気によるはかなさが前面に出ていて、最期に燃え尽くしたようなプレヴィターリ盤のアンナ・モッフォの方が良かったような気がする。アナログ録音の絶頂期と思われる1970年代後半だけあって、録音は鮮明で厚みもあって素晴らしい。(1977年録音)

posted by あおのり at 07:39| Comment(0) | TrackBack(0) | Grammophon 111 Yellow