
シカゴの3作目のアルバム。デビューから2枚組のアルバムを3回、リリースしたことになる。シングルカットは「Free」と「Low Down」の2曲で、5曲目からは3つの組曲となっている。カントリーから正調アメリカン・ロック、ファンク、プログレ、フリー・ジャズ、果ては詩の朗読まで幅広くカバーしており、アレンジも多彩になっている。ポップになっていった前作からの揺り戻し(批判されたのかもしれない)を通り越して、破天荒というか、「俺たちにはこれだけの引き出しがあるんだぜ」とひとつひとつ開けて見せたような作品だ。ホーンは使いどころを限って咆えており、より効果的になっている。(Chicago 3rd 1971)