2021年10月10日

オーディオ超絶音源探検隊 / 高崎素行・炭山アキラ

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「ギョッとする音を求めて」「あなたのシステムに挑戦するソフトを大公開!」と挑戦的なサブタイトルだけど、「月刊 stereo」に連載されている「今月の変態ソフト選手権」の記事に、炭山氏のバックロード・ホーンの製作記事と、サンプラーCDをオマケにつけたムックだ。「月刊 stereo」は最近になってマメに買い始めたので、以前の記事を読むために購入した。

本当に過激なのは挑戦的なサブタイトルではなくて、掲載されている音源だ。データ配信モノ(ハイレゾからMP3まで)、SACD、CD、CD-R、USBメモリと、メディアは色々だ。録音、ミキシング、マスタリングで音源の優劣が決まるもので、デジタル録音はメディアの規格などほぼ関係ない、と主張しているのではないだろうか。LPは一枚も載っていないけど、S/N比やダイナミック・レンジ、歪率などのスペックで見たら、LPはもうお呼びじゃないのだ。これもアナログブームでちょっぴり潤っている業界では、あからさまには言えないだろう。でもここでも掲載されているCDの「富嶽百景」(鬼太鼓座)など、とてもじゃないけどアナログLPではあり得ない音なのだ。

中を開けば「バックロード」「バックロード」と連呼されるけど、バックロード・ホーンを使っていなくても、十分楽しめる。録音にまつわるウンチクとか、あるいは「こんな音楽もあるんだ」という発見、それだけでも読んでいられる。ちなみに高崎さんはオンラインショップ My Utakasakiを主宰しており、「当店オリジナル商品」は自衛隊の演習だ。炭山さんは現代音楽と吹奏楽のファンで、実はそういった音楽の布教活動が主たるミッションなのかもしれない。(音楽之友社)
posted by あおのり at 18:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍

ラス・フリーマン & チェット・ベイカー カルテット   CD

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ラス・フリーマン(p)、チェット・ベイカー(tp)、ルロイ・ヴィネガー(b)、シェリー・マン(ds)による、腕達者ぞろいのカルテット。シェリー・マンはリーダー作も数多くあり、とくにブラシやマレットによるプレイが妙技を絶賛されていたが、ここではステッックによるシンバルのレガートがくっきり録音されている。ウォーキング・ベースの名手、ルロイ・ヴィネガーと組んだリズムは強力だ。8曲中6曲がフリーマンの自作曲で、これがまた良くて、作曲家としての才能も全開だ。アンドレ・プレヴィン(!)によるライナー・ノートは長文で、CDサイズに縮小されるとルーペをあてても読めない。(Russ Freeman & Chet Baker Quartet  1956 Avid Jazz)
タグ:PACIFIC
posted by あおのり at 17:33| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ 1950年〜

CD46 ドイツ・オペラ アリア集 / トーマス・クヴァストホフ

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トーマス・クヴァストホフはサリドマイド禍で、身体的に欠損があった。声楽のレッスンは受けていたものの、「ピアノが弾けない」ことを理由に音楽大学に入学を断られた。サラリーマンになったがコンクールで優勝し、バリトン歌手の道を歩み始めたという異色の経歴だが、グラミー賞を3回も受賞している。アルベルト・ロルツィングの「皇帝と船大工」と「密猟者」から3曲ずつ、他にウェーバー、ワーグナー、リヒャルト・シュトラウスのアリアを歌っている。多彩な声色を使い分けて、感情表現の豊かな人、という印象。なお日本未発売のアルバムなのか、邦題がなかった。原題は「Die Stimme」で、ドイツ語で「声」を意味している。(2002年録音)
posted by あおのり at 06:54| Comment(0) | TrackBack(0) | Grammophon 111 Red