2021年10月25日

シカゴX    CD

chicago5th.jpg

「シカゴW」にあたるのはカーネギーホールでのライブで、これは何とLP4枚組だったそうだ。シカゴは5作目にして、初めてのシングル・アルバムを出した。「V」で見せつけた多彩な側面を、ぎゅっと凝縮して結晶化させたようなアルバム。のっけからワルツ?と思ったけど、6/8拍子の曲から始まる。「サタディ・イン・ザ・パーク」は大ヒットだったけど、「ダイアローグ」のギター、ベース、ドラム、ブラス、コーラスの絡みあった演奏力は凄みすら漂わせる。これは、凄いアルバムだ。(Chicago 5  1972)
posted by あおのり at 12:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ロック

2021年10月24日

吉松隆 交響曲第4番 他 / 藤岡幸夫指揮 BBCフィルハーモニック   CD

yoshimatsu#4.jpg

「交響曲第4番」は、子どもがおもちゃ箱をひっくり返して遊んでいるような曲で、ベルリオーズなども織り込まれている。チャーミング。続く「トロンボーン協奏曲 オリオン・マシーン」はイアン・バウスフィールドが超絶技巧で聴かせる。トロンボーン奏者の見せ場(泣き所?)の「ボレロ」をさらに高音で吹かせられているが、見事に応えている。弦楽器でやるロック、「アトム・ハーツ・クラブ組曲第1番」のラストは、弾いている人たちが大興奮してわめいているのが聴こえる。(Takashi Yoshimatsu  Symphony No. 4 Tronbone Concerto 'Orion Machine' Atom Hearts Club Suite No. 1 / Sachio Fujioka BBC Philharmonic Ian Bousfield   2001 Chandos)
posted by あおのり at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代音楽

CD53 J. S. バッハ オルガン曲集 / ヘルムート・ヴァルヒャ

54 Bach.jpg

ヘルムート・ヴァルヒャは予防接種の後遺症で弱視になり、16歳で完全に失明した。デビューコンサートでは同情されるのを嫌い、新聞には盲目であることを伏せることを依頼したという。「トッカータとフーガ」、「トリオソナタ第1番」、「喜び迎えん、慈しみ深きイエスよ」、「聖アンのフーガ」、「シュープラー・コラール集」を収録。聴き比べたわけではないけど、おそらくは厳密で模範的な演奏で、バッハが数学的に構築した世界に浸ることができる。ただ録音は無音部にテープノイズを感じるので、CDだと録音の古さが目立ってしまうような気がする。(1959年録音)
posted by あおのり at 17:15| Comment(0) | TrackBack(0) | Grammophon 111 Red

2021年10月23日

2021年11月号

2021.11.jpg

特集は「一歩先のストリーミング」で、一歩だけ足を踏み入れて撤退した自分にとっては、まるで関係ない記事だ。「ストリーミングは良いよ〜」と誘惑するようなくだりもあるけど、まだまだ腰を上げる気にはならない。「高音質」と「簡便」の両立が「一歩先」なのかもしれないけど、うーんどうなんだろう、愛着を感じたりどう鳴るか聴いてみたり、そういうのはモノがないと面白くない。スマホとWiFiの絵が描かれているけど、スマホをリモコン代わりに使って再生するということなのか? あんまり夢を感じない。ベイシーのマスターじゃないけど、「簡便」は「感動」を忘れるのではないか。

新製品のレビューでは、アキュフェーズDP-1000とDC-1000はもう聴いてしまっていたけど、予想通りの好評価だ。でもまあ、自分にはご縁のない製品なので……。他にもフェーズメーションの120万のフォノイコライザー、エステロンの275万のスピーカーが見開きで紹介されているけど、あんまり高額商品に紙数を費やさない方が得策ではないかと思うのだ。Stereo誌は8cmや10cmのフルレンジユニットを付録につけたり、自作・改造記事も掲載しているけど、ちぐはぐではないだろうか。「それほどお金をかけずに、音楽を楽しむ雑誌」という位置づけで、「ステレオ・サウンド」や「Analog」などと棲み分けをした方が、読者がついていくのではないだろうか。何だか、前も同じようなことを書いた気がするけど、また書きたくなってしまう。

テクニクスのスピーカー、SB-G90M2が新製品NEWSに載っていた。1本298,000円なので、そこそこの数を売る気でいるんだろう。テクニクスの本気度が伝わってきて、頼もしい。アキュフェーズはプリメインアンプE-5000を創業50周年モデルとして発表、8Ωで240Wとは、モンスターだ。

寺島靖国さんの「テラシマ円盤堂」は、<「音楽を聴くオーディオ」か「オーディオを聴くオーディオ」か>と題して、ホンネを書いている。「オーディオは音楽を聴く道具」であることが、不服なのだそうだ。「歯ブラシは歯を磨く道具」から飛躍して、歯ブラシの形態や色遣いを鑑賞する、「歯ブラシ愛好家」みたいな人なのだろうか。しょうもない。だけど筆力は、並大抵のものではない。文章の面白さに引き込まれていってその挙句に、「この人は本当にものを分かっていないなー」と優越感に浸らせるのがこの人の芸風なのか。深謀遠慮でそうしているのなら、たいしたものだと思う。
posted by あおのり at 20:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽之友社 月刊 stereo

2021年10月22日

靄と感傷 / ビル・コナーズ   LP

billconnorsofmist.jpg

「靄」は「モヤ」であって、「キリ」ではない。しかし「モヤ」がヨモヤアルバムのタイトルに使われているとは思わず、「霧と感傷」だと思い込んでいた。再発されて別の邦題がつくわけでも、原題が易しいわけでもなく、悔しいがトリオ時代の邦題のまま表記した。見事なのはヤン・ガルバレクの透明で浸透力のあるサックスで、吹き切っているという感じがする。ジャック・デジョネットのシャープかつセンシティブなドラムも良い。他は……ビル・コナーズのギターはパラパラと散漫で冴えないし、ゲイリー・ピーコックのベースは靄の中で聴こえない。録音の問題もあるのだろう。(Of Mist And Melting / Bill Connors   1977 ECM)
タグ:ECM
posted by あおのり at 21:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ 1970年〜