2021年08月31日

CD14 ショスタコーヴィチ 交響曲第11番「1905年」

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1957年、モノラル録音。表向きは革命を賛美するプロパガンダ作品でも、抗議と皮肉、嘲笑が込められていると捉えた方が妥当なのだろう。演奏ぶりはすさまじく、鬼気迫るものがあるが、何せ録音がよろしくない。カサカサと潤いのない弦楽器、ゴホゴホの咳き込み、そして遠慮ない物音にはげんなりしてくる。カラヤンと同時代に活躍したムラヴィンスキー、レコードの音質がカラヤンなみだったら……と思うと、ロシアに生まれた不運に思いが至ってしまう。それはショスタコーヴィチも同じで、圧政の中で魂を保っていた彼らの強靭さには敬服しかない。
posted by あおのり at 22:02| Comment(0) | TrackBack(0) | Evgeny Mravinsky

CD22 クレド / エレーヌ・グリモー

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エレーヌ・グリモー(p)はアメリカに渡って動物学を修め、オオカミの保護活動を行っている。コリリアーノの「オスティナートによる幻想曲」、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ「テンペスト」と「合唱幻想曲」、アルヴォ・ペルトの「クレド」と続く。後半の曲では、エカ・ペッカ・サロネン指揮のスウェーデン放送交響楽団が加わっている。ベートーヴェンは弾き倒すのではなくて、甥っ子を引き取って育てた母性を感じさせるような演奏だ。「命を育む祈り」を感じさせる巧みな構成で、オーディオ的にもハードルが高い。
posted by あおのり at 18:06| Comment(0) | TrackBack(0) | Grammophon 111 Red

2021年08月30日

イフ・ユー・ルック・ファー・イナフ / アリルド・アンデルセン   CD

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アリルド・アンデルセン(b)、ラルフ・タウナー(g)、ナナ・ヴァスコンセロス(perc)の、自由闊達な絡み合いを楽しめるアルバム。シンセサイザーは、おそらくラルフ・タウナーが弾いているのだと思う。12曲のうちノルウェーの民謡が3曲、スタンダードが1曲、ポール・サイモンの曲が1曲、他はアンデルセンの自作だ。暖炉の前でぬくぬくしているような、リラックスした感覚に浸ることができる。(If You Look Far Enough / Arild Andersenn   1983 ECM)
タグ:ECM
posted by あおのり at 21:51| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ 1980年〜

タルカス / 吉松隆    CD

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「タルカス」はエマーソン・レイク・アンド・パーマー(ELP)の曲で、作曲したキース・エマーソンもオーケストラと共演したことがあり、オーケストラ版に編曲したいとのオファーも過去にあったという。吉松隆はプログレ・ファンだったことも有名で、キーボード奏者としても活動していた。このライヴ・アルバムには黛敏郎の「BUGAKU」、ドヴォルザークの「アメリカ」Remix、吉松の「アトム・ハーツ・組曲」が収録されている。「タルカス」と「アトム・ハーツ・組曲」はロックを管弦楽にしたのではなくて、管弦楽団でロックをしていて、藤岡幸夫(指揮)と東京フィルハーモニー交響楽団は見事に応えている。(Tarkus / Takashi Yoshimatsu Tokyo Philharmonic Orchestra conducted by Sachio Fujioka   2010 Denon)
posted by あおのり at 15:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代音楽

ブライト・サイズ・ライフ / パット・メセニー   LP

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パット・メセニー(g)のデビュー・アルバム。学生時代からの仲間、ジャコ・パストリアス(b)、ボブ・モーゼス(ds)の三人による演奏で、オーネット・コールマンの「ラウンド・トリップ/ブロードウェイ・ブルーズ」を除いて、自作曲で占められている。パットのスタイルはすでに完成されているし、ジャコ・パストリアスもおそらくベスト・プレイではないだろうか。ビートが効いて、かつ清新なサウンド。とくにタイトル曲は魅力的だ。(Bright Size Life / Pat Metheny   1975 ECM 1073)
タグ:ECM
posted by あおのり at 09:53| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ 1970年〜